海賊版サイト対策として政府がプロバイダーにブロッキングを事実上「要請」していた問題で、NTTは23日、これを受け入れ、ブロッキング実施の方針を表明した。法律家やプロバイダーの団体などは「通信の秘密を侵害する」と一斉に反発、消費者団体はNTTに対し法的措置をとる検討に入った。これほどの波紋を広げるブロッキングとは、どのようなもので、何が問題なのか。そして他にとるべき対策はないのか。考えてみたい。(編集委員 若江雅子) 【政府の主な決定】 ▼ブロッキングは通信の秘密の侵害だが、悪質な海賊版サイトが「緊急避難」の要件を満たす場合、違法にならないと解釈 ▼「漫画村」など3サイトや、同一とみなされるサイトに限定して、民間事業者が自主的にブロッキングを行うことが適当 【反対派の主な意見】 ▼海賊版サイトへのブロッキングは「緊急避難」の要件は満たさず、電気通信事業法の通信の秘密侵害罪にあたる ▼政府が具