← vol.1 「約束」はこちら(https://nikkan-spa.jp/88516) ◆安置所には、今でも遺体が届き続ける いくつかの被災場所を案内された後に、僕達が訪れたのは「上釜ふれあい広場」という場所だ。元々は運動場として利用されていた広場だ。震災後、石巻の3番目の遺体安置所となった。 車を降り、安置所の受付で焼香を行い、受付小屋の中を見学させていただく。壁一面には、遺体の特徴を書いた紙がびっしりと貼られている。性別、髪型、身長、体重、発見場所、推定年齢、遺留品、服の特徴などが、マジックの太書きで書き添えられている。遺族は、このわずかな情報を頼りに、身内の遺体を探すことになる。 宮城県警のウェブサイトにも、文書で遺体の特徴などをデータ化している。だがやはり、ネット上には、写真までは掲載できないようだ。そのため遺族は、かすかな手がかりを頼りに、安置所を訪れる。 壁の一部には、3月