2050年までには、白人人口が50%を下回ると予測されるアメリカ。そうしたなか、白人の多数派にアピールするために移民排斥を唱えたトランプが、次期大統領に就任する。人種による分断が進むなか、アメリカはいま移民とどう向き合おうとしているのか。西山隆行氏に話を伺った。(聞き手・構成/芹沢一也) ――本日は、移民からみたアメリカの政治と社会について、西山先生に教えていただきたいと思います。 最初にトランプの大統領選勝利についてお聞きします。白人票に依存するところが大きい共和党は、移民やマイノリティ票が獲得できなければ未来が危ういとしばしば言われます。しかしながら今回、トランプは白人にアピールするために移民問題を争点化しましたね。 2016年大統領選挙で移民問題が争点化されたことは、多くの人にとって驚きでした。 移民問題は、基本的には党派を横断する争点で、民主・共和両党ともに、移民受け入れに積極的な
![移民問題とアメリカ政治の行方/『移民大国アメリカ』著者、西山隆行氏インタビュー - SYNODOS](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/119455de00f3c25ffb30b18ca5b379992a582209/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fsynodos.jp%2Fwp2%2Fwp-content%2Fuploads%2F2021%2F06%2Fmexico-194829_640-1.jpg)