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ブックマーク / blog.goo.ne.jp/keisai-dousureba (5)

  • シフト&ショック・二つの物語 - 経済を良くするって、どうすれば

    はじめに 日にも、ファイナンシャル・タイムスのマーチン・ウルフのような逸才が居ればというのが、年来の筆者の思いであり、コラムでも、「日にウルフはいない」以来、しばしば引用しているところだ。その新著の邦訳「シフト&ショック」が早川書房から出たのは、うれしい限りである。 その内容は、リーマンショックを起こした世界経済の構造的な理由を探り、衝撃によって政策や学説がいかに変わり、今後、どうすべきかを説いたものである。約450ページと、ちょっと長めで、世界経済に関する多少の基礎知識も必要ではあるが、ここから得られる見識は、実に豊かだ。 第1の物語 現実は複雑で多様なものだが、今の時代を単純化すると、こんな物語になるのではないか。まず、バブルが起こり、1000億円の土地が2000億円に値上がりした。企業は銀行から2000億円の融資を受けて購入し、地主は代金2000億円を預金した。次に、バブルが弾

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    bluefield 2015/06/08
  • 『日本の年金』を思想で読む - 経済を良くするって、どうすれば

    の年金制度の最大の課題は、将来、低年金で苦しむことになるであろう、厚生年金の適用対象外の非正規労働者を、どうするかである。少子化は、何とかしなければと言われ続けながら、財政再建を優先した結果、手遅れとなってしまった。また再び、深刻な事態が目前に迫るまで、非正規の低年金が後回しにされてはなるまい。 こうした折、駒村康平先生が岩波新書で『日の年金』を出された。先生も、同様の認識であろうと推察する。書は、特に若い人たちに読んでもらいたいと思う。一知半解の「世代間格差」で惑わせ、焚き付けようとするようなもある中で、制度を概観し、経緯に触れ、カギとなる数字も織り交ぜつつ、真に取り組まねばならない課題を丁寧に説明している。 ……… 年金は経済のサブシステムであるから、経済状況に合わせて改善していく必要がある。1997年の消費増税の衝撃によって、日はデフレ経済に転落し、苦しくなった企業は、社

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    bluefield 2014/10/15
  • 法則の異変と神の見えざる手 - 経済を良くするって、どうすれば

    法則はデータから導かれなければならないが、経済学では、そうした傑出したデータに、なかなかお目にかかれない。その貴重な一つに、赤羽隆夫先生が見つけた「家計の消費率は一定」という「法則」がある。具体的には、「家計調査において、非料消費が実収入に占める割合は、30年の長きにわたり一定だった」という事実によるものだ。このファクツ・ファインディングには、伊東光晴先生も非常に高い評価を与えている。 このことは、マクロの消費率ないし貯蓄率は、個人レベルでの選択の傾向性、すなわち、ミクロ的基礎では決まらないことを意味する。例えば、多くの人が少子化に備えて、一斉に貯蓄率を高めようとしても、それを引き下げてしまう「神の見えざる手」が働くということなのである。むろん、ミクロの行動に立脚するライフサイクル仮説などの消費理論も土台が揺らぐことになる。 ……… まずは、データを見ていただこう。青線で一定を保つ「非

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    bluefield 2013/12/23
  • 金融緩和も財政出動も - 経済を良くするって、どうすれば

    さっそく、P・クルーグマンの「さっさと不況を終わらせろ」を入手し、訳者解説を読んだ。体はもちろんだが、山形浩生さんの解説も楽しみでね。日頃、自分とは違う考えの論者の主張も読むことを心がけているが、やっぱり、自分と同じ立場の論考を読む方がうれしい。各紙の財政再建至上主義に囲まれて、げんなりしているだけにね。 山形さんは、クルーグマンも考えを変えてきたと指摘するが、筆者も同感だ。「金融緩和でインフレ期待を高めるべし」と言っていたというくだりには、懐かしさを覚えた。金融緩和で期待を作るのは容易ではないから、当時は、何を言っているのかと思ったものだ。そのクルーグマンも、現実を踏まえて財政重視に修正してきたのは立派なものである。日では、十年一日の「理論家」が多いから、特にそう思う。 ちなみに、コラムは、財政運営についての論説が中心だが、別に金融緩和を軽視しているわけではない。それは当然の前提と

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    bluefield 2012/07/21
  • デフレ慣れ日本での適応 - 経済を良くするって、どうすれば

    2/29の日経の「配当3年ぶり高水準、減益でも増配」の記事を読んで、感慨を覚えずにはいられなかった。日は違う国になったのだなと。震災などで、国は大赤字を出し、国民は失業と非正規労働にあえいでいるのに。しかし、このコントラストは、経営者に罪があるというものではない。 もはや、「かつての」と付けざるを得ない日の経営は、従業員を大切にすると言われた。これは何も、昔の経営者が「なにわ節」好みで情に厚かったわけではない。成長する経済の中にあっては、人材に投資しておくことが有利だったからである。もちろん、主観的には、自分のことを立派な人間に思えた幸せな時代だった。 転機は1997年のハシモト・デフレだった。財政当局が無謀な緊縮財政を行ったために、日経済はデフレにはまり込む。そして、これ以降、経済が回復を見せても、気の早い緊縮財政がその芽を摘むことが繰り返されるようになった。成長が望めないようにな

    デフレ慣れ日本での適応 - 経済を良くするって、どうすれば
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    bluefield 2012/03/04
    2000年代半ばの出生率の上昇は、景気回復による若年層失業率の改善によってもたらされたと考えるべきでしょうね。
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