『美女と野獣』(びじょとやじゅう、仏: La Belle et la Bête)は、フランスの異類婚姻譚である。1740年にガブリエル=シュザンヌ・ド・ヴィルヌーヴ(ヴィルヌーヴ夫人)によって最初に書かれた。現在広く知られているのはそれを短縮して1756年に出版された、ジャンヌ=マリー・ルプランス・ド・ボーモン(ボーモン夫人)版である。 ラ・ベル編 商売運に恵まれ、莫大な財産を築き上げた商人がいた。彼は妻に先立たれてたが、6人の息子と6人の娘という子宝に恵まれていた。娘たちは皆美しいと評判であったが、明るく優しい性格で「ラ・ベル(フランス語で「美女」という意味の一般名詞)」と呼ばれていた末娘とは違い、5人の姉たちは一家の財産を鼻にかけ傲慢であった。しかし屋敷が火事で全焼し、所有していた商船も嵐で失われるといった不幸が重なる。 貧困に転落し辺鄙な田舎で暮らしていた一家に、失われたと思っていた