世界のデジタル市場の中で急速に存在感が薄れている日本の電機メーカー。米アップルなど米国勢と韓国のサムスン電子などアジア勢がデジタル産業の覇権を競う。日本の電機業界に復活の目はあるのか、元サムスン電子顧問の福田民郎・京都工芸繊維大学教授に聞いた。リポートに驚き ――日本の電機産業が世界を席巻していた1989年に韓国サムスン電子とデザイン顧問の契約を結んだ。提出した「福田リポート」がグループの総帥、李健熙(イ・ゴンヒ)会長の目に留まった。この報告書がサムスンが世界的な電機メーカーに躍進するきっかけとなったといわれる。