北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)第1書記が、次なる一手を打つ可能性が浮上した。叔父の張成沢(チャン・ソンテク)前国防委員会副委員長を銃殺したのに続き、海外で暮らす異母兄の正男(ジョンナム)氏を暗殺する現実味が増したというのだ。北朝鮮専門家が分析した。血で血を洗う骨肉の権力闘争は、どこまで過激化するのか。 「正恩氏の父、金正日(キム・ジョンイル)総書記は生前、『(独裁国家の)指導者には胆力がなければならない』と教えた。胆力とは、必要があれば迷いなく粛清ができ、戦争ができるということだ」 朝鮮半島情勢に詳しい元公安調査庁調査第2部長の菅沼光弘氏は語る。北朝鮮のロイヤルファミリーの一員、張氏が処刑されたことは関係諸国に衝撃を与えているが、注目は正恩氏の今後だ。菅沼氏は「張氏は中国との関係を重視し、経済の改革開放を主導してきた。この考えは、正男氏も同じで、2人は繋がっていたはず。正恩氏は『中国か