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ブックマーク / essa.hatenablog.com (21)

  • 冷たい怒り - アンカテ

    ある種の心理的な状態を描写して、それをひとつの概念として確立したいと思います。とりあえず、私はそれを「冷たい怒り」と名づけました。 伝統的な慣習で惰性的に続いているものに関連して起こることなので、例として社員旅行を使います。 日では、こういう伝統を守ろうとする人たちは、「社員旅行はよい」と主張しないで「社員旅行に文句をつける奴は悪い奴だ」と主張する傾向があります。権力のある人から、繰り返しそれを受け続けると、社員旅行の好き嫌いと関係なしに、「社員旅行に文句を言えないことに対する怒り」がたまってきます。この怒りはどこに向かうかと言うと、社員旅行が好きな人ではありません。「社員旅行に文句を言うな」と言った人でもありません。「社員旅行に文句を言う人」に向かって吐き出されます。これが「冷たい怒り」です。 「冷たい怒り」を持った人に「社員旅行をやめるように訴えよう」と言うと、「社員旅行はよくない。

    冷たい怒り - アンカテ
  • 脳の戸惑いが快感なミクラシック+α名曲名演集 - アンカテ

    しばらくの間、珍しく真面目に仕事をしていて、ブログも巡回もサボっていたら、その間にいろんなことが起きて浦島太郎の気分です。 そこで、リハビリを兼ねて、自分が気に入った初音ミクの曲を集めてみました。と言っても、これを読んでいるみなさんはもうご存知のものが多いかもしれませんが。 ニコニコ動画(RC2)‐ピチカート・ファイヴ「東京は夜の七時」(アレンジ)を初音ミク。 まずは、このピチカート・ファイブの名曲から。無機質な人工音声のボーカルが曲の雰囲気によくマッチしてます。 ニコニコ動画(RC2)‐初音ミクにELPの「Jerusalem」を(ry 次はうって変わってプログレの名曲から。カタカナ英語の伸びやかな歌声が独特の世界を形作っている。 ニコニコ動画(RC2)‐初音ミクに「異邦人」を歌わせてみた。 ややオヤジホイホイ気味の懐しい名曲。ニュアンスを細かくつけると、ここまで歌えるのかという感じ。 ニ

    脳の戸惑いが快感なミクラシック+α名曲名演集 - アンカテ
    catfist
    catfist 2007/12/15
  • 改変の連鎖とニコニコパブリックライセンス - アンカテ

    オープンソースの歴史を考える上で、GPLというライセンス文書の存在は極めて重要だと思います。そのGPLがオープンソースに果たした役割と、「初音ミク」現象においてGPLに相当するものは何か(仮称「ニコニコパブリックライセンス」)ということを考えてみました。 オープンソースの歴史を解説した良エントリがあったので、ついでにその紹介もしながら、ちょっとそのあたりの解説も試みてみました(その分長文になってしまいました)。 「初音ミク」と「初音ミクのようなもの」 デジモノに埋もれる日々: ”初音ミク” と ”初音ミクのようなもの” 1つ文脈整理として考えたいのは、 ”初音ミク” なのか ”初音ミクのようなもの” なのか という点です。(「バールのようなもの」みたいなお話ですみませんが。) たとえば、 ・初音ミクすごい! 歌手の仕事がどんどん減っていくかも! というお話と、 ・初音ミクで作った曲はレベル

    改変の連鎖とニコニコパブリックライセンス - アンカテ
  • アンカテ(Uncategorizable Blog) - マスコミ性善説の瀬戸際

    現在の放送法の考え方は完璧に性善説に立っていて、正直者が馬鹿を見るようにできている。正直に捏造を申告した関西テレビには厳しい処分が下り、嘘を貫き通すTBSは捏造でなく誤報として軽い処分になっている。 これは問題ではあるが、だからと言って、総務省が強制的な調査を行い一方的に処分できるようにすることにも問題がある。 マスメディアには政府を監視する役割があり、時には完全な証拠が得られなくても疑惑を報道することが必要な場合もある。だから、総務省の監督は他の省庁とは違い間接的な役割に留めるべきだ。TBSの問題についても、この局の問題単独でなく大局的に見るべきであり、強制的な処分が前例となることは将来に禍根を残す。 しかし、当然のことながら、この方法が機能する為には、マスメディアの側にジャーナリズムとしての良心が求められる。いざという時にグレーのまま告発を行なう為には、日頃から、自社の報道に対する検証

    アンカテ(Uncategorizable Blog) - マスコミ性善説の瀬戸際
  • 教育の再生は「合意コスト高への合意」から - アンカテ

    おでんと少年ジャンプと祝儀袋はどれもコンビニで売っているものだが、「コンビニで売っている」ということ以外に三者の共通点は無い。 基礎教育と専門教育と職業教育は、どれも学校で行なっているものだが、「学校で行なっている教育と名がつくもの」にどのような共通点があるのか見直すべきだと思う。 いじめ問題や履修単位不足問題は氷山の一角であって、学校には他にもたくさんの構造的な問題が隠れていると見なすべきである。その根は「学校に何を期待するのか」ということへの合意が難しくなっているということである。 おでんと少年ジャンプと祝儀袋に、それぞれ何を期待するかという個別の問題は解くのがやさしい。しかし、この三つの品を一つの場所で売ることによって発生した問題があるとしたら、おでんのユーザと少年ジャンプのユーザと祝儀袋のユーザが、お互いに対立する利害を調整、合意しなくてはならない。 コンビニは「ポスレジによる単

    教育の再生は「合意コスト高への合意」から - アンカテ
  • 小泉政治は我々の合意の原点 - アンカテ

    小泉内閣の政策に一切不満が無い人はほとんどいないだろうし、いたらちょっと不勉強だと思う。しかし、たくさんある小泉さんへの不満を一つに糾合して大きな勢力を作ることはできないだろう。それは民主党に人がいないという問題ではなくて、小泉さんの作りあげた大きな合意よりもっと大きな合意は現状では存在しないということだ。 しかし、小泉さんは中庸という言葉から最もかけ離れた人でもある。小泉さんが自民党のまん中にいるとか日の有権者のまん中にいたとは、とても言えない。むしろ、そういうポジションにいたのは、民主党の岡田元代表だろう。岡田さんは、民主党の中でほぼ左右の中心にいたし、ベテランと若手の間でもちょうど中間にいた人だと思う。民主党のまん中にいたことが、岡田さんの存在価値であった。だが、結果的に見ればそのために、前後左右から均等に圧力を受けて、まん中から一歩も動けずにあの人は終わってしまった。 民主政治

    小泉政治は我々の合意の原点 - アンカテ
  • スサノオ神話でよむ日本のネット事情 - アンカテ

    棒磁石を真ん中で半分に折れば、片方がN極だけの磁石でもう一方がS極だけの磁石になるかと思うと、そうはいかない。両端にS極とN極を持つ普通の棒磁石が二つできるだけだ。 子供をS極だけの人間にすることはできない。磁気単極子を作るというような意味で「子供を教育する」ということはそもそも無理難題である。S極を植え付けることには成功しても、反対側にN極を持つ人間になってしまう。親が自分のことをS極の人間だと認識していても、実は背中にN極を背負っているからだ。「子は親の背中を見て育つ」という格言は、このことを言っているのではないだろうか。 磁石と人間はよく似ていて、ある特性を持とうとすると同時に、その正反対の特性も持ってしまう。自分がいい人であると思えば背中に悪い奴が見えるし、強い人間になろうとすれば背中には弱い人間が現れる。自分は自立しているつもりでいても、背中には依存の顔がある。S極とN極に引き裂

    スサノオ神話でよむ日本のネット事情 - アンカテ
  • 負けず嫌いの慈善 - アンカテ

    ワールドカップを見て思うことは、やはり一流の選手は皆負けず嫌いだと言うこと。そして、超一流の選手はだいたい負けず嫌いの程度の超一流。 そしておそらく、負けず嫌いの程度においては、超一流のサッカー選手にも負けない超超負けず嫌いのビル・ゲイツが慈善事業を始めることには、もっと注目すべきである。 これを「WEB2.0競争でGoogleやYouTubeに負けることが見えてきてボロが出る前に逃亡したのだ」と見るのは違うと私は思う。もちろん、状況は不利だと思うし、株価に影響するからそれをそのまま言えなくても、ゲイツも同じように考えているとは思う。ただ、ゲイツには潤沢なキャッシュがあるのだから、それを使えば、いかに時代からはずれようともマイクロソフトを支えることはできる。長年蓄積した有形無形の資産をそういうふうに吐き出してしまう会社も多いから、ゲイツがそれをしたって、非難されることはないかもしれない。

    負けず嫌いの慈善 - アンカテ
    catfist
    catfist 2006/07/13
    ビル・ゲイツがやるであろうスーパーな事前事業について
  • ユーザ管理付きWiki - アンカテ

    一月以上前の話題ですが、たまたま、これに近いものを今、試しています。 XOOPSのモジュールで、PukiWikiModというのがあります。これを使うと、XOOPSのユーザ管理の配下で、Wikiができます。つまり、ユーザをグループに所属させて、グループ単位で参照と変更の許可を与えることができます。 XOOPSのユーザ管理は、機能はベーシックですが、管理画面等のUIやインストーラーがよくできていて、かなり使いやすいと思います。Wiki部分は、PukiWikiがベースなので、こちらもこなれていて高機能です。特にテーブル回りで書式が豊富なので、罫線にこだわる日人向き。 高機能WikiとしてのPukiWikiMod目当てで、XOOPSを一から導入しても割に合うと思います。 細かく権限の設定ができると、Wikiをいろいろな業務に使えそうな気がします。もちろん、工夫が必要なことはたくさんありますが、私

    ユーザ管理付きWiki - アンカテ
  • 選択できないつながりの中で - アンカテ

    北沢かえるの働けば自由になる日記 - 「悪意の殺人は限度があるけど、善意の殺人は限度がない」 くらやみのスキャナー:オマ頃#7 「ひと夏の神秘体験」 R30: 言い訳とか楽屋裏の話とか Grip Blog: 滝弁護士へインタビュー Grip Blog: 松永英明さんへインタビュー 派生したエントリーからこういう順番で読んでみたけど、松永さんのインタビューで印象に残った所は、一連の「家族」に関する発言。 私がオウムを気に入ったのは、家族というものを重視しない。家族というのは今生の縁であって、たまたま親子に生まれました。でも来世はわかりません。家族同時に死んだら、人間だったとしてみんな同じ年齢から生まれるわけで、それがまた家族になるということはない。或いは敵同士が今度は恋人同士になるかもしれないとか、その辺は普通に仏教的な考えである。それに完全に則って行くと、家族とか関係ない。 松永: 親子

    選択できないつながりの中で - アンカテ
    catfist
    catfist 2006/06/06
    松永インタビューの話
  • カラキャス -- 総表現社会はラジオ編に突入 - アンカテ

    カラキャスという画期的なPodcastingのオーサリングツールが出現しました。いよいよ総表現社会はテキストベースから、音声ベースの時代に突入です! 「何ィ!?、『カラキャス』?知らねえ(汗)!出遅れたか、いったいどんなすごいソフトなんだ。どこのスーパープログラマが作ったんだ」なんてあせる必要はありません。実は… Pod Music Street :カラキャス ...My cup of tea...: カラキャスを使って録音 下のリンクにある音声ファイルを聞いていただければわかると思いますが、これはソフトもWebサービスでもなく、単なるいくつかの音楽が編集されて入ってる音声ファイルです。 実は、「何ィ!?、『カラキャス』?知らねえ(汗)!出遅れたか、いったいどんなすごいソフトなんだ。どこのスーパープログラマが作ったんだ」とアセったのは、私です(笑)。悔やしかったんで、ここの読者を何人かビッ

    カラキャス -- 総表現社会はラジオ編に突入 - アンカテ
    catfist
    catfist 2006/04/13
  • 人の生と死はシステム化できない - アンカテ

    神奈川新聞:神奈川県内の産科医療機関のうち3分の1が10年以内に「分娩中止へ」 というショッキングなニュースがありました。 医会副会長の平原史樹・横浜市大教授は「当直や緊急呼び出しが多い過酷な勤務条件と、出産時のトラブルに対する訴訟の増加が、産科医が分娩をやめる背景にある。開業医の高齢化が進む一方で、産科医を目指す若者も減っている」と指摘。新たに産科を開業しても、初めから分娩を行わないケースも多いという。 医会は「分娩を行う産科は既にパンク状態で、横須賀市内の妊婦が横浜南部の医療機関で分娩を行うなどの影響が出始めている」と、全国的な傾向が県内にも表れている現状を説明。「県内の分娩受け入れの減少は少子化を上回るペースで進むため、医療機関の数で上回る都内などへお産の場所を求めざるを得ない人が増える」と危機感を強めている。 この傾向は全国的なもので、「どうする?日のお産」プロジェクトというプロ

    人の生と死はシステム化できない - アンカテ
    catfist
    catfist 2006/04/12
    “不幸なことを社会全体として許容できなくなってい”る。それが却って息苦しさを醸している。
  • 自分自身とネットの中にある「テンション」 - アンカテ

    それは、どれくらい多くの人が自分自身の中にある対立しあうものの緊張(テンション)に耐えられるか、これにかかっていると思います。 アクティヴ・イマジネーションの世界―内なるたましいとの出逢い こののP25に出ていたユングのこの言葉を見た時に、「テンション」という言葉で最初に思い浮かべたのは、ネットの中にあるたくさんのホットな議論だ。議論を見ている時に、私の中にはテンションが起こり、そのテンションの解放を求めて、あちこちのリンクをたどる。時に自分でも議論に参加する。しかし、たいていの場合、テンションは解決せずに私の中に蓄積する。 議論に参加した人たちと読んだ人たちの多くが、意見は全く違うのに、ひとつの「テンション」を共有しているように思えることがある。ひとつの「テンション」が「私を表現せよ」「私を解放せよ」と言って暴れているのだ。その「テンション」にとらわれた人が、自分の時間と知性とエネルギ

    自分自身とネットの中にある「テンション」 - アンカテ
    catfist
    catfist 2006/04/12
  • 詐欺師と通り魔 - アンカテ

    詐欺師は、たとえ可能であっても有り金全部剥ぎとるようなことはしないで、あえて、被害者が生活していけるだけの金を残すそうです。温情ではなくて、そうすることによって被害発覚後の、追及の気迫が鈍るという経験的ノウハウです、コレ。 それができるのは、詐欺師が被害者の金の出入りや生活の状況、家族や親族の収入等全て把握した上で、犯行に及ぶからで、ちょうどいいくらいの金額をジャストピッタリ置いていく。 そういうふうに、こちらの情報を全部握られてから実行される犯罪と、犯人が被害者のことを何も知らずに行なわれる通り魔のような犯行とどちらがいいでしょうか? PSE法で経産省は誰に話を聞けばよかったのか?というエントリで言いたかったのは、官僚+業界が、詐欺師から通り魔に変質しているという話。 ただし、詐欺師は悪のみの存在で、官僚+業界(のあるべき姿、もともとの姿)はいいとも悪いとも言えない中立的な存在だと私は思

    詐欺師と通り魔 - アンカテ
    catfist
    catfist 2006/03/28
    官僚が詐欺師から通り魔になっている
  • 「プル」タイプの静かなムーブメント - アンカテ

    ケータイのポータルページと「Web 2.0」の違いは、プッシュとプルの違いではないだろうか。そして、「プッシュ」の世界と「プル」の世界を隔てる壁はとても高い。 日に「ケータイ」が存在する限り「Web 2.0」が普及する日は来ないと思う。 これはそうかもなとも思うし、ある意味、梅田さんも似たようなことを言っている。 また、こうした指摘を発端としてネット上の議論からリアル世界も巻き込んだ何か大きなうねりが生まれるかと言えば、そういうものではない。提示された多様な視点を総合判断した読者の心に、何かが静かに残っていくだけである。今のところ、そんな不思議なメディアだ。 何もアクションを起こさない人の目前に、「大きなうねり」がプッシュされて来ることはないけれど、「プル」する意思があれば、「大きなうねり」にいつでもアクセスすることは可能だ。 日に「ケータイ」が存在する限り「Web 2.0」が日に普

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  • Winnyが残したもの - アンカテ

    (4/21 追記) Winnyは安全ではありませんでした。Winnyには、実装上の大きな問題があるという報告があります。Winnyユーザの方は、こちらをすぐ見てください→アンカテ(Uncategorizable Blog) - Winnyに実装上の欠陥あり! (追記終わり) Winnyはバージョンアップを停止しているにもかかわらず、致命的なセキュリティーホールが発見されてない。これは、天才プログラマー仕事としては当然のことなんだろうが、普通のことではない。このことによって、日の一般人が激しく勘違いしてしまったことがある。「P2Pは安全なものだ」と思ってしまったのではないだろうか。 Winnyは安全である。メーラーやブラウザのように、外部から来たデータがオペレータの意図に反して、間違って実行されてしまうことがない。来、ワームとは利用者に何の落ち度がなくても拡散するものであり、Winny

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    catfist
    catfist 2006/03/25
  • 10000人乗りの自転車 - アンカテ

    iPod nanoの10Gのモデルが出たら、体積や重量はフロッピーディスクと大差ないものに、フロッピーの1万倍の容量が入るということだ。生活の中で、物事のスケールが一万倍も変化することはほとんど無いが、コンピュータの中では日常茶飯事である。CPU速度も回線容量もメモリ容量もみな10000倍かもっとそれ以上拡張している。 人類とその社会がそれにうまく適応できないのは、ある意味当然のことだ。 たとえば、お札の価値が一万倍になって、財布の中に数十億の金が入るようになってしまったら、スリや引ったくりの社会的な意味は質的に違ってくる。ウィニーによる流出騒ぎは、マクロに見れば、手軽に扱える情報の価値が、10000倍増大したことに、個人や社会が感覚的に対応できてないということだ。適応している人は、むしろ感覚を遮断して抽象的な思考だけで生活できる人で、そちらの方が普通ではないのかもしれない。 そして、IT

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  • アルファブロガーは烏山宛の年賀状を出すか? -- 松永さんの社会復帰と「世間」への復帰 - アンカテ

    オウム/アレフの物語 - カミングアウト(改訂版)に松永さんが過去の経歴について書かれている。この中の「民主党・自民党の懇談会への参加について」を読むと、松永さんは、「懇談会」というものの世間的な意味について、理解してないように思える。 世間というのは、年賀状やお歳暮を送りあう、同窓会とか親戚等のローカルなグループであって、普通の日人はそのローカルなグループに複数所属して、多重所属するメンバーの連鎖によって日の社会はできている。営業に行って、同じ大学の出身者がいたら、まず先方と共通の知人がいないか確認して、もしいたらその商談がスムーズに進む可能性が高い。こちらの世間と先方の世間は、その共通の知人によって連鎖して、それによって先方とこちらが同じ世間に所属していることに安心するのだ。その知人との直接の関係の濃淡は問題とならず、ローカルな世間に共通に所属していることのみが安心感を生むのだ。

    アルファブロガーは烏山宛の年賀状を出すか? -- 松永さんの社会復帰と「世間」への復帰 - アンカテ
    catfist
    catfist 2006/03/25
    何がマズいのか一発でわかった。そりゃマズい。
  • 2時間ドラマのメールのようなメール - アンカテ

    永田メールの件について、日曜日のサンジャポでテリー伊藤が「2時間ドラマのメールのようなメール」という面白い表現をしていました。敏腕プロデューサーならではの着眼点だと思います。要するに、観客を意識した文章ということですね。 普通、リアルの会話やメールは、他人が読んで100%理解できるものではありません。たとえば、夫婦のこんな会話。 「おい、あれどこだ?」 「いつものとこでしょ」 聞いてても、他人には何がどこにあるのかわからない。 会社のメールだって、他部署へのメールだったら、かしこまった表現で多少は説明的になるかもしれませんが、日常的に一緒に仕事をしている人同士のメールでは、いろんなものが省略されているものだと思います。 テレビの人は、そういう「生の現実」をそのまま映すと、視聴者にはわかりにくいものになってしまうことに、いつも苦労しているわけです。ドラマの家庭内の会話もそうだし、ドキュメンタ

    2時間ドラマのメールのようなメール - アンカテ
  • ハウルの軽やかな獣性とソフィーの清らかな鈍重さ - アンカテ

    ハウルは、二つの相反する特性を持った存在です。ひとつは軽やかさ。それは飛翔する場面や時空を通り抜ける魔法の数々として表現されています。もうひとつは、魔王に変身したハウルによって象徴される全てのものを解体しらい尽くす恐しい力。 この二つの特性は、Web2.0における集団知が重ねあわせて持っているものでもあります。集団知は、固定した視点や特定の原理に縛られません。常に、多面的に物事に対処し、軽やかに新しい立場を創造し続けます。そして、それがスタティックな物事を解体する力となった時の作用には、恐しいものがあります。その破壊的な力を留められる力はありません。 このような一致が起こるのは偶然ではないでしょうが、宮崎さんがネットやWeb2.0を熟知して、その物語の構造にそれを投影したわけでもありません。そうではなくて、どちらも現代社会の背後にある集団的な力を反映しているのだと思います。Web2.0と

    ハウルの軽やかな獣性とソフィーの清らかな鈍重さ - アンカテ