発達障害が遺伝しやすいと言われるのは、まさに生まれつきの障害だからである。 そして親子で、発達障害的な振る舞いが伝染するからである。 遺伝的な素因を子どもに受け渡し、なおかつ悪いお手本まで示すのだから、がっつり再現されるのは当然なのである。 ADHDの親がADHDの子どもを矯正出来るかといえば出来るはずがない。 落ち着きということだけ考えても、「座ってろ」と叫び、竹刀で殴りつけるのがせいぜいである。 落ち着いた人間としてお手本を見せることが出来ない。 落ち着きとは、単に肉体が椅子に座っていればいいのではなく、意識がしっかり据わってなくてはならない。 椅子に座っていても、空想に耽って上の空というのでは、落ち着いてることにはならない。 落ち着くというのは、(一心不乱に集中するという意味での)集中力とは違う。 むしろ集中せずとも、ごく自然に意識がクッキリしていることである。 ADHDの親が、落ち