本のコレクターが最も苦労しているのは、スペースではなくて読む時間がないということ。かたや、時間はあってもスペースがない読書家はどうしたらいいのか? 詰め込むだけの収納に解決策を求めないで、読書に変化をもたらす「捨てる」意識について考えてみましょう。 「捨てない」本とは? 「捨てる」可能性を考えるということは、反対に「捨てない」基準をもつことでもあります。単に捨てられないから所有しているという成り行き任せではない、明らかに「捨てない」本について考えてみましょう。 まず、「捨てない」本というのは、おおよそ次のような基準が想定できます。 ・何度も読み返す本 ・もう手に入らない貴重な本 ・好きな作家の本 ・シリーズ買いをした本 ・献本などで義理を感じる本 さらに捨てない本のなかでも、仕事や研究の資料として繰り返し手にとる「進行形」の本と、読み終えたけれど手元におきたい「過去形」