情報サービス産業協会(JISA)は2010年6月21日、SaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)・ASP(アプリケーション・サービス・プロバイダ)サービス事業者向けの会計処理の論点を整理し、採用すべき会計処理の方法を公表した。具体的には、SaaS・ASP形式で提供するソフトウエアを資産計上するタイミングや償却期間などを明確にした。こうした指針が策定されたのは国内では初めて。 現行の会計基準では、SaaS・ASP形式で提供するソフトウエアを「市場販売目的のソフトウエア」とするか「自社利用のソフトウエア」とするかが明確ではない。このため、ITベンダーごとに会計処理の仕方がまちまちだった。JISAは今回の指針を普及させることで、恣意(しい)的な会計処理が行われることを回避する狙いである。 指針の中でJISAはまず、SaaS・ASPサービス事業に類するビジネスの形態を分類した。データセンターに