『失敗の本質 日本軍の組織論的研究』(しっぱいのほんしつ にほんぐんのそしきろんてきけんきゅう)は、社会科学研究を用いた旧日本軍の戦史研究。 研究者6名(戸部良一、寺本義也、鎌田伸一、杉之尾孝生、村井友秀、野中郁次郎)での共著である。 分析対象はノモンハン事件と、太平洋戦争におけるミッドウェー作戦、ガダルカナル作戦、インパール作戦、レイテ沖海戦、沖縄戦。第二次世界大戦前後の「大日本帝国の主要な失敗策」を通じ、日本軍が敗戦した原因を追究すると同時に、歴史研究(軍事史)と組織論を組み合わせた学際的研究書である。 大前提として「大東亜戦争は客観的に見て、最初から勝てない戦争」であったとする。それでも各作戦においてはもっと良い勝ち方、負け方があるのではないか、というのが著者たちの考え方である。各作戦は失敗の連続であったが、それは日本軍の組織特性によるのではないかと考えた。「戦い方」の失敗を研究する