日本庭園は雄大な景色を背景に取り込んだり、瀧や川の流れなど自然の風景そのものを表現したりするなど、日本人の自然観を表してきた空間だ。その中でも宿泊施設や美術館などにある、訪問者が利用しながら楽しめる名園を紹介しよう。 1000年の歴史を超えて 日本庭園の黎明(れいめい)期は、古墳時代にさかのぼる。それから1500年以上、連綿と続く歴史を持つ。寺院の庭のように作庭当時の姿をとどめる庭園もあるが、その多くは時代の移り変わりとともに姿を変えながら現在に至っている。数百年の時の流れを経て残された名庭園を、現代を生きる私たちが体験できることの至福。日本庭園とは、これほどまでに贅沢(ぜいたく)な体験ができる場所なのだ。 庭園の鑑賞法 私たちが見るべき価値のある庭園の代表的な例に、「特別名勝」や「名勝」の指定を受けた庭園がある。これは歴史的、文化的価値の高いものとして、まさに時代の荒波を乗り越え、残るべ
![【Photos】現代に息づく名庭園](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/225bd89007975b06465195d5895abfc10399720e/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.nippon.com%2Fja%2Fncommon%2Fcontents%2Fimages%2F39773%2F39773.jpg)