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ブックマーク / masanork.hateblo.jp (52)

  • 有害サイト規制の経緯を学ぼう - 雑種路線でいこう

    民主党の有害サイト規制法案に対する小飼弾さんや中島聡さんの反応をみていると「表現の自由」なり「通信の秘密」を前面に押し出したナイーヴな反応に終始しているようにみえる。けれども未成年が対象であれば、サイト削除義務もフィルタリング義務も憲法で禁止された検閲には当たらない。*1有害サイト規制を巡っては以前から各省で活発に研究されており、議論はもっと各論に落ちている。各国の動向や法執行に当たっての課題も一通り整理されているので、関心のある方は過去の報告書を一読されることをお勧めする。 内閣官房IT安心会議 子どもを有害情報から守る取り組み 総務省「インターネット上の違法・有害情報への対応に関する研究会」 最終報告書 経済産業省「青少年の健全な育成のためのコンテンツ流通研究会」 最終報告書 警察庁「バーチャル社会のもたらす弊害から子どもを守る研究会」 最終報告書 文部科学省 青少年団体におけるメディ

    有害サイト規制の経緯を学ぼう - 雑種路線でいこう
  • ポータルとブラウザの終焉 - 雑種路線でいこう

    大学が決まってライター駆け出しの頃、最初に書いた記事は98 Magazineのコラムで、IE 3.0とブラウザ戦争の足音を告げるものだった。当時はNetscapeの優勢を疑う者はおらず、時代を先取りする記事だったと今も自負している。今年2月でNetscapeブラウザのサポートが終わり、年初からYahoo! Japanのリニューアルでトップからディレクトリが消え、ひとつの時代が終わったと実感した。 気付いたらブラウザもポータルもコモディティ化してしまった。素人目にYahoo!とNiftyとMSNのトップページを見比べても違いは分からない。世界で最も成功しているYahoo! Japanが、どうして好調とはいい難い米Yahoo!のデザインを追っかけなければならないか理解に苦しむが、もはやポータルは将来へ向けた競争領域ではなく、トラフィックを少しでもマネタイズするために広告スペースを大きくすること

    ポータルとブラウザの終焉 - 雑種路線でいこう
  • 革命の胎動 - 雑種路線でいこう

    なんか時代の空気みたいなもので確証はないが、今年は地デジにとって音楽に於ける1998年のような年になりそうな気配を感じる。1998年って韓国でMPManが商品化されてNapsterが開発された年だ。ほんの十年前、CDをリッピングしてFTPやCD-Rで交換していたのは限られたアキバ系のオタクで、単なるMP3プレーヤが衝撃の問題作と取り沙汰されたことを覚えているだろうか。ヘッドフォンステレオを発明したにも関わらず、権利者に気兼ねしてMP3プレーヤで大きく出遅れた国産メーカーは、気づいたら韓国台湾メーカーやAppleにシェアもブランドも奪われた。 閑話休題。コピーワンスがダビング10へと制限を緩和されたが、JEITAがHDDレコーダへの指摘録音録画補償金を批判するパブコメを出したことに権利者団体が反発して状況が混迷している。コピーワンスを無視したUSB地デジチューナーFriioが製品化され、AR

    革命の胎動 - 雑種路線でいこう
  • 絶望の果てに - 雑種路線でいこう

    わたしはMiAUとは意見を異にしているが、白田氏や津田氏、八田氏といったMiAUの面々が著作権について深く勉強され、状況によっては建設的な提案のできる常識人であると信ずる。彼らがMiAUを通じて活動家に転じたのは、まさに岸氏が指摘するような「現行著作権法の抜改正がすぐにはできない」という絶望の中で、権利者の代弁をする論客は数多あれど、ネット利用者を代弁する論客はいないではないか、否ブログスフィアには数多いるのかも知れないが平場に出てきていないではないか、という問題意識からであろう。 彼らが絶望の上で利用者としてのポジショントークを意図的に演じている以上、彼らに権利者への「思いやり」を期待するのは筋違いだ。そして最終的に現行著作権法の抜改正、例えばフェアユースの導入による事前規制から事後紛争解決への転換を志向するにしても、諸外国をみても例がなく、新たな既得権益として制度改革を阻害する虞の

    絶望の果てに - 雑種路線でいこう
  • 著作権進化論 - 本当の大乱闘はこれから始まる - 雑種路線でいこう

    著作権分科会の「法制問題小委員会中間まとめ」と「私的録音録画小委員会中間整理」について、パブコメ締め切りが来週いっぱいに迫っている。興味のある方はMIAUのパブコメ・ジェネレータとでも相談しながらパブコメを出すかどうか検討しては如何だろう、とでも書こうと思って自分も試してみたんだが、これかなりダウンロード違法化反対派の誘導尋問っぽくね?正直、新聞各紙の世論調査より悪質げ。もうちっとリベラルな展開を期待してたんだがなぁ。 文化庁のパブリックコメント締切まで、あと1週間を切りました。 日、MIAU開発プロジェクトにて進められておりました「パブコメジェネレータ」を、ベータ版ではありますが、公開いたします。これは、用意された簡単な質問に答えるだけで、パブリックコメントに意見として出すことをお薦めする意見の概要を、自動的に作成するものです。どうぞご活用下さい。 βだから週末にでも直ると良いのだが。

    著作権進化論 - 本当の大乱闘はこれから始まる - 雑種路線でいこう
  • MIAUに対する微妙な想い - 雑種路線でいこう

    でもEFFのような何かができることには好意的な関心を持っていた。地デジにせよ、著作権期間延長にせよ、技術に明るく消費者目線の団体は日での論戦に於いて欠けていたピースだし、そういった趣旨の団体ができることには大賛成だ。一方でダウンロード違法化の問題から手を付けたことについては些か失望したし、自分としては参加し難く、応援し難くなった気もする。それは地デジや著作権期間延長の問題と比べて、ダウンロード違法化の問題は立場によって意見が分かれ主張の正統性が微妙だからだ。 然るに政治とは多数派を占めることである。多数派を占めるとは個々の問題設定を自分が多数派となるように再定義し、部分に於ける多数派という入れ子構造を通じて、少数を以て多数を統御することである。そのための公共の政治的言説とは「自分のためにこうしたい」が音であっても「世の中のためにかくあるべし」とパラフレーズするのだ。 インターネット

    MIAUに対する微妙な想い - 雑種路線でいこう
  • DRMなんて嫌いだ - 雑種路線でいこう

    ずっとCDを買う生活習慣はなかった。新しいガジェットを買う度にiTMSとかMoraとかLismoとか、あちこちで音楽をダウンロード購入しているのだが、ダウンロードしたファイルを持ち続けた試しがない。何せ人柱環境で不安定だから月に何度もOSを再インストールするし、主に使うマシンもころころ変わるので、決まったPCでコンテンツを管理するのが難しいのだ。いちおうデータのバックアップは取るが、面倒な操作をせずにゴソッとコピーするだけなので、暗号化したファイルやDRMのかかった楽曲は頻繁に紛失する。bit列としてはあるのだが、解く鍵を消してしまったという奴だ。 そもそもPCもハードディスクもフラッシュメモリも何年かしか持たないのに、そこにコンテンツを固定するという発想が狂っている。むしろネット上のアカウントに紐付けて、消してしまっても何度でも鍵の再発行を受けられるようにして欲しい。そもそもDRM方式が

    DRMなんて嫌いだ - 雑種路線でいこう
  • ていうかコモンローってLL? - 雑種路線でいこう

    きのうは神田の串揚げ屋で,エンジニア相手に著作権法制談義. 「なぜGoogleやYoutubeを日でやろうとすると著作権法に引っかかるのに,米国では大丈夫なんでしょう.別に中国のような海賊版天国でもないのに」 「やっぱフェアユースとセーフハーバーが大きいんでしょうかね.日にもプロバイダ責任制限法があるけど,刑事だと免責されないから,Youtubeとかは法的リスクが残るのかな. 米国では議会が法律をつくるから,割といい加減だけど時宜を得た法律がつくりやすいんですよね.日は官僚が法律をつくるから,どうしても接する機会が多くて声の大きい権利者の顔ばかりみちゃいがちなのかも」 「日でも議員立法があるじゃないですか」 「あるといっても例外だし,法案をつくるのがすごく難しい.既存の法体系と矛盾がないように内閣法制局が緻密な調整を施します.そう,すごい複雑なフレームワークの上でプログラムを書いて

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  • 課題は50年か70年かではなく死蔵と永久延長ではないか - 雑種路線でいこう

    「著作権保護期間の延長問題を考える国民会議」に行ってきた.シンポジウムの概要は報道されるだろうから詳述しない.議論を通じて感じたのは実は賛成・反対ともに50年か70年かという点に関して確固たる根拠がある訳ではなく,要はコンテンツの利活用促進と保護強化とで,どちらに重心を置くかという議論なのだろう. 噛み合っていない議論には不満もあったが,こういった平場に延長賛成派の方がご参加いただけただけでも画期的ではないか.三田誠広氏が文藝家協会として作家の死後50年未満であっても絶版した青空文庫に収録できるよう,パブリックドメイン化を希望する権利者について仲介するという提案をされたことが興味深かった.青空文庫から著作権の切れていない作品がリリースされるようになれば,かなりエポックメイキングな出来事という気がする.*1 議論を聞いていて不満だったのは,延長賛成派は報酬請求権による遺族の生活保障の議論

    課題は50年か70年かではなく死蔵と永久延長ではないか - 雑種路線でいこう
  • 著作権の保護期間なんて20年で充分 - 雑種路線でいこう

    特許と同じ20年でも充分に長い気がするんだけどな.このblogはCreative Commonsで書いてるし,だいたい僕は20年も通用するものを書いたことがないんで,この問題に対して発言する資格があるか分からないけど. それにしても「日の作家は20年分の権利をはく奪されており、創作意欲の減退につながる」なんて,内発的な創作意欲じゃなくカネ目当てで作品を書いてますと公言しているようなもので,筆を折ったところで担当編集者くらいしか困らないんじゃないか.実際のところ三田誠広の作品が50年後も絶版せずに残っているとも思えないし. 最近だと坂口安吾のように,50年も時代を超えて読み継がれた作品なら公共財として共有された方がいいし,権利が守られていれば絶版となって忘れ去られても,著作権フリーになって青空文庫にでも収録されて何十年後かに検索で引っかかって再評価されることだってあるかも知れない. 単に貪

    著作権の保護期間なんて20年で充分 - 雑種路線でいこう
  • 青空文庫×Googleから眺める戦後文壇ジャンキー事情 - 雑種路線でいこう

    日記でマイミクが「ヒロポン=韓国の覚醒剤」という註を入れていて,突っ込みを入れようと調べて驚いたのが,商標登録されている日では通称がシャブと変わったのに対し,韓国じゃ今もヒロポンで通っているらしい.実際google:site:japanese.joins.com ヒロポン]とかやるといくつか出てくる.ヒロポンというと太宰治が中毒していた印象があるのだが,[google:site:aozora.gr.jp ヒロポンとやって出てくるのはダントツに坂口安吾で,後は織田作之助やら林芙美子である. はたと思いつきgoogle:site:aozora.gr.jp モルヒネとやると明治から昭和に至る文人がゾロゾロ,もちろん太宰も出てきた.モルヒネは麻酔として明治の頃には使われ,医療での利用は長く続いたのに対し,ヒロポンは大日製薬が開発して登録商標を取得し発売が昭和17年ごろで昭和24年には厚生省から

    青空文庫×Googleから眺める戦後文壇ジャンキー事情 - 雑種路線でいこう
    copyright
    copyright 2006/08/21
    こういう検索ができるのが、電子書籍の利点なんだけど。
  • 通信と活字の連携へ向けて - 雑種路線でいこう

    筆名が20日の日経新聞1面コラムに載ったらしい.で,どれくらいアクセスが増えたか検索語「南方司」へのアクセスログで数えてみた. 6月20日 113件 6月21日 18件 6月22日 11件 6月23日 1件 3日間は検索語トップを独走.けどすぐ息切れ.正直なところ思ったほどではない. 息切れした6月23日の検索語トップはmkusunokで8件ほどあったのが微妙に謎.誰か僕の身元を洗ってたのか. はてブに載ったり著名なブログからリンクを張られた時と比べるとトラヒック増としては微々たるものだが,1面に載ったといっても記事の端で申し訳程度だからな.しかし日経新聞に出てきた固有名詞でググるひとが百人ちょっとはいるのだな,というのは勉強になった.振り返ってみれば僕自身,新聞をみて何かをググッたことなんてあまりないし. いや何を感じたかというと,blogを書いても活字的なプレゼンスは上がらないのと同様

    通信と活字の連携へ向けて - 雑種路線でいこう