前回のエントリーではイスラム国による今回のテロが、なぜパリを標的にしたのかを地政学的な面で見てみました。 1. 地政学上の問題 2. 問題解決手段としての目的 3. イデオロギー上の問題 上記3つの要因のうちで、今回は残りの「問題解決手段としての目的」と「イデオロギー上の問題」の二つを考えてみたいと思います。 この二つは密接に結びついています。 ■ 問題解決手段としてのテロ そもそもイスラム国は(実際はさておき)建前としてはどのような目的の上で設立された組織でしょうか。 イスラム国の目的は、イスラム法(シャリーア)に基づいた統治の国家の設立と、それに対立する勢力の打倒です。現状ではISを国家として承認している国は一つもなく、また出自であるアルカイダからも破門状態にあるため、「 ISの味方以外は全て敵対勢力である」ということになります。 特定の地域に居住する民、または民族を庇護することを目的
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