「家は夏を旨とすべし」──。吉田兼好の「徒然草」から引用されたこの言葉が、日本の家づくりに大いなる誤解を招いていると指摘する専門家は多い。例えば、東京の冬は、フランスのパリやドイツのベルリンと大して変わらない。地球温暖化が騒がれているとはいえ、東京の冬は侮れない寒さだ。まして東北、北海道をや、である。間近に迫ってきた厳しい冬を前に、「冬を旨とした家づくり」のために知っておきたいポイントを3人の専門家に解説してもらう。今回は、日経BP社の日経アーキテクチュア誌が2014年9月22日に発行した「建てる前に読む 家づくりの基礎知識」から、分かっているつもりでも誤解している人が多い「断熱」の基礎知識を、東京都市大学教授の宿谷昌則氏に解説してもらった。聞き手は、ライターの萩原詩子氏。
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