フィンガーシフトとは大型バスに使用されるMT変速装置だ。今や大型トラックのMT変速でも圧縮エアを使用したアシスト機構(パワーシフトなどと呼称)の使用が常識的になっているが、トラックではシフトレバーとTM間はシフトワイヤーもしくはリンケージによる機械的な接続を有している。ところが大型バスのフィンガーシフトでは、シフトレバーとTM間の機械的接続はない。その昔、大型バスでもシフトレバーとTM間の機械的なリンケージ機構があったのだが、全長12mの車両制限でRR配置を行うとなると、シフトレバーとTM間は実質10m近くもの長大なものとなり、僅かな遊び(ガタ)がシフトレバーの大きな操作量となってしまうなどから、かなり昔からバス用として採用されている機構なのだ。 シフトレバーだけを眺めると一般のMTと変わらなく見えるが、このシフトレバー根元のボックス内は単なるスイッチボックスであり電気信号をECUを経由し