「判官」は、武士の役職・官名のほか裁判官の古い言い方ともされ、「はんがん」「ほうがん」両方の読みがあります。歌舞伎や浄瑠璃に登場する「~判官」の読みは以下のとおりです。 [ハンカ゚ン]・・ 『仮名手本忠臣蔵』の「塩谷判官<えんやはんがん>」 『小栗判官車街道』、『オグリ』の 「小栗判官<おぐりはんがん>」 [ホーカ゚ン]・・ 『勧進帳』などの源「九郎判官<くろうほうがん>」義経 源義経を「判官<ほうがん>」というのは、義経が検非違使の「尉<じょう>」という職位にあり、「尉」の別称が「判官」だったためとされています。 「判官贔屓(ほうがんびいき)」ということばも、兄頼朝に冷たく扱われる悲運・薄命の武将義経への愛惜や同情・肩入れの気持ちを表し、転じて「弱者に対する第三者の同情や贔屓<ひいき>」(広辞苑)を意味するようになりました。また、浄瑠璃や歌舞伎で、義経に関する物語や伝説をもとにした作品を