大手食品メーカーが製造する商品に引けを取らない味で、かつ低価格――とのイメージが強いPB(プライベートブランド=自主企画)食品の常識が変わりつつある。 コンビニ業界トップのセブン―イレブンが4月中旬に発売した独自ブランドの食パン『セブンゴールド 金の食パン』が、わずか2週間で65万個、約1億円を売り上げた。驚くのはその価格。1斤6枚入りで250円と、スーパーで売られている有名ブランドの食パンより100円ほど高い。デフレ不況下では決して手の伸びやすい価格とは言えないはず。 だが、“高級PB”が売れている背景を、単に景気回復によって消費者の財布のヒモが緩んできたと捉えるのは早計だ。『コンビニと日本人』(祥伝社刊)の著者で消費生活コンサルタントの加藤直美さんが話す。 「もともとコンビニは定価販売の流れがありますし、少し値段は高くても話題性のある商品ならば好不況にかかわらず売れる業態特性がありまし
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