『なるほど! カンタン! 理系ごはん』(高世えり子/芳文社) 学生時代、化学式などを学んだときに「これがいつ何の役に立つのだろう?」とか疑問に思ったことはないだろうか。私も学校を卒業してから随分と経つが、ハッキリ「役立った」と感じたことはない。しかし現実問題として、日常で化学などの「理系」知識は意識しないところで活躍しているのだ。その分かりやすい一例が「料理」である。食材を煮たり焼いたり、料理のすべては「理」に則っている。つまり料理を美味しく作るには、化学反応などの「理屈」を知っておいて損はないということだ。『なるほど! カンタン! 理系ごはん』(高世えり子/芳文社)では、うまく作れない料理を「理系」の知識によって簡単かつ美味しく作る方法を紹介している。 例えば肉には「イノシン酸」という物質が含まれており、これは代表的な「うま味」成分として知られている。そして昆布などに含まれる「グルタミン