4月16日、再生医療などへの利用が期待されるSTAP細胞の論文に関する研究不正につき、理化学研究所の笹井芳樹発生・再生科学総合研究センター副センター長が記者会見を行った。笹井さんはSTAP研究を主導した小保方晴子研究ユニットリーダーの上司にあたり、STAP論文の共著者でもある。 記者会見では質問がSTAP細胞の有無に集中し、笹井さん自身も冒頭の会見でSTAP細胞の有無について自ら説明していたが、ここではSTAP細胞の有無は問題にせず、ガバナンスという視点から笹井さんの記者会見を検討してみたい。 そもそも4月1日に記者会見した理研の調査委員会が再三述べていたことであるが、今回のSTAP論文における「研究不正(この言葉は、理研の内規に正確に定義されている言葉である)」は、論文に使用されていた画像2枚について認定されたものであり、STAP細胞の有無について理研は何らの判断をしていない。 また4月