東京・伊豆諸島の新島、式根島、神津島、御蔵島で、2019年4月下旬から5月初めにかけて、光回線を使った電話やインターネットの通信に障害が発生した。神津島や式根島などの観光協会が公式サイトで「『通信災害』といってもいい状態」と表現したように、地元住民と島の産業、観光客に大きな影響を及ぼした。 従来のマイクロ波とADSL回線の組み合わせから、海底光ケーブルを利用した光回線に移行していた事業所と個人は、ネットだけでなく電話やFAXなども利用できなくなった。 筆者は7月下旬に伊豆諸島へ渡り、インターネットが使えなくなった世界で何が起こっていたのかを住民に取材した(関連記事)。 この現地取材で話を聞いた多くの人(特に大人)は、口をそろえて「商売をするのが大変だった」と話していた。そこで、新島で「民宿 吉田屋」を営む前田桂さん、自動車整備工場「小久保自動車」代表取締役の小久保雅章さん、新島村商工会で経