日銀は17日、利回り(購入価格)を指定して国債を買い入れる「指し値オペ(公開市場操作)」を初めて実施した。米大統領選以降の急速な長期金利の上昇を抑えるのが狙いで、実施後長期金利は低下に転じた。「これ以上の金利上昇は許容しない」との日銀のメッセージを市場が敏感に感じとり、今後の国債利回りの上限として意識される形になった。 日銀が実施したオペは、2年物国債の利回りがマイナス0.09%、5年物国債はマイナス0.04%になるまで無制限に国債を買い入れる内容。日銀が指定した金利は、その時点の市場金利より高かった(価格は安かった)ため、応札した金融機関は無かったが、「日銀が金利抑制に動いた」との驚きから、2年物国債、5年物国債の利回りはともに低下。10年物国債利回りの終値も前日比で0.01%下落して0.005%となった。