クラウトロック、あるいはジャーマン・プログレなどとして呼称されてきたドイツによるエレクトロニック・ミュージックと実験的なロックの融合は、音楽を過去の伝統から切り離して新たなサウンドを産み出す大きな流れを60年代後半から70年代にかけて形作ってきた。クラフトワークを筆頭に、カンやノイ!、ファウストら、多様なバンドがそれぞれのスタンスで新しい音を打ち出してきたその歴史の中で、かのクラフトワークに先んじてエレクトロニック・ミュージックの先鞭をつけたのがクラスターだ。無定形で示唆に富んだ彼らの音は、のちにクラスターと合流したブライアン・イーノをアンビエントへと向わせ、現在のオーディエンスがテクノ、ドローン、アンビエント、ノイズとして解釈し、耳にしているサウンドのまさに源流を形作った。そのクラスターがUNIT6周年イベントのために奇跡の来日! デビュー以来40年、過去幾たびに渡って語り尽くされ掘り尽