わすれもの、うせものがたえない毎日を送る忘却散人(飯倉洋一)のブログです。2008年3月スタート。日本近世文学。 軽い読み物として、推敲もなしに書いていますので、学術論文などへの引用はお控えください(どうしてもという場合は、事前にコメント欄にでもご連絡下さい)。エッセイなどでの引用やSNSなどでのリンクはご自由にどうぞ。 金水敏さんの『ヴァーチャル日本語 役割語の謎』(岩波現代文庫、2023年5月)が、文庫本になった。最初に出たのはもう20年前なのか! 私は2001年に大阪大学に奉職。1年前に金水さんが着任されていた。(日常的には金水先生と呼ぶのだが、ブログでは同世代アラウンドは「さん」付けであるのでここでも「さん」で行きます)日本文学・国語学研究室の尊敬する同僚であった。なんと年齢も同じである。数ヶ月お兄さんだけど。もっとも私が長崎西高校→九州大学→山口大学と、西の方でうろうろしていたの
「住所の揺らぎ程度のことにAIを使いたいだとかデジタル音痴」だの「住所の正規化なんてExcelで2時間あれば作れそう」だの、たいへんフットワークの軽やかな言説の数々に、位置情報界隈のみならず住所の正規化や名寄せに少しでも関わったことのあるエンジニアが総立ちでマサカリを投げていたのも記憶に新しい今日この頃ですが(2023年6月6日)、この手の騒動は周期的に起こってる印象です。 ということはつまり いつまで経っても解消されない、解決が困難な課題である その困難さが界隈以外に共有されていない であるわけで、その都度Twitterにトリビアが投下されてはTLが賑わい華やかではありますが、そろそろ自分の整理としてもどれだけ日本の住所システムがカオスで、その計算機的な処理がいかに困難かをメモっておこうかと思いました。 なおこの件については既にQiitaにGeoloniaの宮内さんが鼻血の出そうな良エン
法相の諮問機関である法制審議会は2日、全国民の戸籍の氏名に読み仮名をつける戸籍法改正の要綱案をまとめた。漢字の読み仮名として認める範囲について社会で一般的に認識されている読み方や字義という基準を定めた。命名の一定のルールとなる。現在の戸籍は漢字の読み仮名が記載されていない。戸籍を持っている人は2024年度になる見通しの改正法施行から1年以内に本籍地や住民票がある地方自治体の役所で読み仮名を申請
近年、国民生活に深く関わる地名をめぐって、様々な問題が発生している。とりわけ、メディアや学校教育、あるいは外国人観光客の増加に対応した地名の外国語表記の不統一の問題が顕在化している。また、社会のデジタルトランスフォーメーション(DX) が展開する中で、公的機関等で登録・公開され、様々な場面で参照される住所データの扱いも議論され始めている。さらに、人文・社会科学に期待される総合知の実現においても、現在そして過去の地名・住所を含めた地名データベース(地名辞書)は、学術の基盤情報の1つとして位置付けられる。 加えて、各国の地名標準化の国際的な規範について助言する機関である国連地名専門家グループ(UNGEGN)では、地名の商業化回避、現地以外から与えられた地名であるエキゾニムの使用や地名の文化的価値などが議論されている。しかし、わが国には、このような地名に関する国内そして国際的な問題に対応できる機
小林昌樹(図書館情報学研究者) ■そんなの当たり前 前回、NDLサイトに秘蔵された「調べ方案内」を見つけるには、NDLがHP上に用意した独自分類を下りていって見つけたりせず、単にGoogleから直接「トピック語+調べ方」で引けばよい、と書いたところ、ネットで、そんなの当たり前とのご指摘をいただいた。おやおや、まさにその通り、でも、そのツッコミは短慮だよ……。 そんなの当たり前、しかし、その当たり前をどこまで意識化し言語化できるかが、本連載のそもそもの意義だったなぁと改めて気づいたことだった。 いままでの連載内容はすべて、ベテラン司書にかかれば、そんなの当たり前。かつて調べ物のベテランたちが当たり前に行っていたことを、大きなことから小さなことまで技法として言語化し、彼らに頼れない/頼らないなかで調べ物をするこれからの人たち――特に司書でない人たち――に公開する、というのが連載の趣旨だった。
学術論文における著者名表記の変更:主に性自認をめぐって 調査及び立法考査局行政法務課・藤戸敬貴(ふじとよしたか) ●氏名の変更と著者名表記 氏や名は,必ずしも不変のものではない。氏については,例えば婚姻の際,日本のように夫婦同氏制を採用する国では一方当事者の氏が変わるし,同氏・別氏選択制を採用する国であっても同氏を選択したカップルは一方当事者の氏が変わる。名についても,変更の原因となる事情はいくつか考えられる。自分自身の性別に関する認識,すなわち性自認(Gender Identity)は,そのような事情のひとつである。 例えば,自認する性別と身体的性別とが一致しない場合(トランスジェンダー)や,自認する性別又は身体的性別が男女という二元的枠組にぴったり当てはまらない場合(ノンバイナリー)において,出生時に付与された名が自認する性別にふさわしくないと考えるとき,名を変更する手続がとられる(法
2021/11/10 撮り鉄の皆様へ告知です JR東日本「撮り鉄コミュニティ」を11月10日に開始。コミュニティ限定企画に参加できる会員特典などを提供。 JR東日本「撮り鉄コミュニティ」を11月10日に開始。コミュニティ限定企画に参加できる会員特典などを提供。 JR東日本の子会社でベンチャーへの出資や協業を推進するCVCのJR東日本スタートアップ株式会社(東京都港区、代表取締役社長:柴田 裕、以下「JR東日本スタートアップ」)とファンコミュニティ「Mechu」を運営するミーチュー株式会社(福島県郡山市、代表取締役社長:小泉 拓学、以下「ミーチュー」)は、JR東日本スタートアッププログラム2021の実証実験として、2021年11月10日から、ファンのみなさまに向けた情報発信や、ニーズを反映した限定企画の開催などを目的とした「撮り鉄コミュニティ」を開始します。 また、近日中に第2弾のファンコミ
まずは、ミュージアム資料情報の特徴を、要素ごとに少しずつ見てゆきましょう。 ネット上の一部では大変人気の高い、福井県立図書館の「覚え違いタイトル集」が、近々単行本化されるそうで、以前からファンである私も【朗報】と喜んでいます。うろ覚えのタイトル、著者名から、原著作を探り当てる図書館司書の能力に驚嘆し、検索結果との落差に大笑いする名コンテンツですが、この探索が可能なのは、行き着くところに汎用的な書誌情報がデータベースとして確立されているからです。また書籍の場合、著者名とタイトルをかけあわせれば、おおかた一意の情報に収束します。 いっぽうミュージアムの場合、たとえば「東京国立博物館の展示で見た十一面観音の仏像をさがしている」というレファレンスがあったとして、ColBaseで「東京国立博物館×彫刻×十一面観音」で検索を絞ると、ごらんのように画像のないものを含め、16件が見つかります。 つまりこれ
2021年6月29日、Springer Nature社が、包括的な著者名変更方針を導入することを発表しました。これにより、研究者は、過去に同社のジャーナル・書籍・会議録で発表した論文の最終公開版およびメタデータに記載された著者名について、遡及的に変更することが可能となります。 氏名の変更を非公開で実施するか、変更を通知するかどうかは、著者が選択できます。 今回の発表は、おもにトランスジェンダーの研究者のニーズを満たすことを目的としていますが、宗教上の理由などによる変更も認められます。 著者名に加え、著者の人称代名詞や著者の写真などの経歴の情報も必要に応じて修正されます。 シュプリンガー・ネイチャー、トランスジェンダー包括的な氏名変更方針を導入(Nature Asia, 2021/6/29) https://www.natureasia.com/ja-jp/info/press-releas
■最高の旅行冒険記でもある 彼女の調査方法がまたすごい。 お仕着せの学校訪問、地元の教育関係者がアピールのためにアレンジした理想コースを避けるために、彼女は自力で各国の教師に、公開されているメールアドレスを頼りにアポイントをとり、ホームステイさせてくれる教師を探す。 そして教師の家に泊まり込みながら、1ヶ国のなかだけでも複数の学校に潜り込んで教鞭をとり、1ヶ月以上生活をともにする。その中で子どもたち、教育関係者、両親特に母親と様々な対話をする中で、文化含めてその国が教育に期待してるものを抽出する。その旅行記としてだけでも面白い。 僕は彼女が調査した中で、日本と中国とシンガポールには、住んでいたしそれなりに詳しい。たぶん言葉の理解とかを含めれば彼女より詳しいだろう。その僕から見ても、彼女のこの3カ国での体験は、文化の深いところをきちんと捉えている。教育にまったく興味がない人でも、そうした文化
https://anond.hatelabo.jp/20170819083313 塾講師なのでキラキラネーム読解にはかなりの自信がある。 そんな私に言わせれば、羽奏=わかなはまだ標準レベル。 なのでみんな読めたほうがいいんじゃないか。 こういう名付けの是非についてはいろいろ議論もあろうかと思うが、今後キラキラネーム勢が社会に進出してくることは確実なので、この程度が読めないようでは老害の烙印を押されることは必至。 というわけで、以下の原則をマスターしてキミもキラキラネームマスターになろう! 大半のキラキラネームは意外に常識的だと心得るキラキラネームには大きく2つのパターンがある。 ①読みは普通だが漢字の当て方が変 ②漢字の当て方は普通だが読みが変 「羽奏」のばあい、読みの「わかな」は普通なので①というわけ。 ①+②の最終形態になるともはやどうしようもないが、①か②のどっちか片方である=読みか
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