権力の介入、社会的圧力に左右されることなく、自らの責任にもとづき、収集した資料を国民の利用に供する―。日本図書館協会の「図書館の自由に関する宣言」はうたう。 その根本理念を踏みつけにして政府が指図をするような通知だ。文部科学省が、北朝鮮による拉致問題に関する図書の充実を要請した事務連絡である。 …
首相が「新しい資本主義」と主張された時、正直、私は期待しました。新自由主義で痛めつけられてきた日本。貧富の格差が拡大し、貧しい人は這いあがれず、新型コロナで生活がままならなくなった人が増えました。そうした人たちに光を当てる経済政策がついに始まるのだ、と。 しかし、首相が「資産所得倍増計画」と言われた時、耳を疑い、呆気にとられました。「それでは『新しい資本主義』どころか、新自由主義、あるいは株主資本主義そのままではないか」と。その時の衝撃は、私ばかりではなく、多くの人たちも感じたようです。 首相が5月にロンドンの金融街シティーで講演され、「資産所得倍増」を唱え、だから「日本に投資してほしい」と述べたこと、私は次のように解釈しました。首相は、「もし『新しい資本主義』で労働者に手厚く配分し、富裕層に課税するようなら、日本株を売り浴びせるぞ!」と脅されたのではないか、と。 海外投資家は今や、現物の
【ご報告】 お騒がせしております件に関してご報告です。 ただいま双方代理人を立て話し合いをしているので、詳しいコメントは控えさせていただきたいと思いますが、端的に申し上げますと今回、作家さんから「私の話」を承諾なくしたのだから著作権侵害にあたるとのご指摘を受けております。 私としては著作権侵害にあたるのであれば、直ちに謝罪し、誠実に対応する必要があると考えております。 ただ、弁護士さんが言うには、著作権は話を創作した人に発生するとのことなのですが、今回の件で私がお話した話は、作家さん自身も人から聞いた話とのことであり、どの部分に作家さんの著作権があるか私には分からず、しかも、作家さんからも著作権侵害との指摘はあるものの、どの部分に作家さんの著作権があるかを明確にしていただけておりません。 このため、私としても困惑しており、どのように対応していいか分からない状態にあるため、現在、私の代理人か
Online ISSN : 2433-5622 Print ISSN : 0288-0008 ISSN-L : 0288-0008
西洋人にとって古い歴史書の代表は、ヘロドトスが書いた「ヒストリアイ」だ。ヒストリアイのギリシャ語の原義は「研究」といった解説もあるが、結局は「歴史」を意味するようになった。英語の「 history (ヒストリー)」の語源でもある。東洋で貴重な古い歴史書の代表は司馬遷(紀元前140年ごろ-同86年ごろ)が著した「史記」だ。「史記」が中国や日本の文化に大きな影響を与えたことは言うまでもないが、現代に生きる欧米人にとって「史記」はどのような意味があるのだろうか。「史記」など中国の古典を研究するウィスコンシン大学マディソン校のウィリアム・ニエンハウザー教授はこのほど、中国メディアの中国新聞社の取材に応じて、自らの「史記」との出会いの状況や、米国人として「史記」を研究する意義などを語った。以下はニエンハウザー教授の言葉に若干の説明内容を追加するなどで再構成したものだ。 ■研究を始めて「史記」の満足で
波瑠が主演を務める月10ドラマ『魔法のリノベ』の最終話が、9月19日22時よりカンテレ・フジテレビ系にて放送される。大手リフォーム会社で営業成績抜群のエースの立場にありながら、ワケあって男だらけの福山家が営む「まるふく工務店」に転職してきた主人公・真行寺小梅(波瑠)と、工務店の長男で、営業成績0点のバツ2シングルファザー・福山玄之介(間宮祥太朗)がバディを組み、住宅リノベ提案という“魔法”で、依頼人すら気づいていない悩みや問題をスカッと解決していく模様を描いた本作。最終話の放送を前に、カンテレの岡光寛子プロデューサーにインタビュー。小梅役の波瑠、玄之介役の間宮祥太朗らの現場でのエピソードや、制作にまつわる裏話を語ってもらった。 「まるふくの空気=現場の空気」 ――波瑠さん演じる小梅、そして間宮祥太朗さん演じる玄之介の印象を教えてください。 岡光寛子(以下、岡光):瑠東監督といつも話している
若き日の鶴見俊輔さんは行動を通して権力に対抗した。名の知れた学者、言論人にもかかわらず、デモの先頭に立ち、ベ平連(ベトナムに平和を!市民連合)の中心を担い、時には脱走米兵を自宅にかくまった。長年執筆した本紙夕刊コラム「現代のことば」に初めて寄せた文章は、ベトナム行きの軍隊を抜け出して日本に密航してきた韓国人青年への連帯のメッセージだった(1967年3月13日)。何が鶴見さんを突き動かしたのか。抵抗の根源には何があったのか。 ■既存の仕組みに疑問 著書「不安の時代の抵抗論」で現代における抵抗を模索する滋賀大准教授の田村あずみさん(41)は、鶴見さんの抵抗の姿勢に共感するところが多いと話す。「社会が複雑化し、かつてのように『国家権力』や『資本家』を敵と定めて闘うことは難しい。でも、既存の仕組みに疑問を投げかけ、抵抗することは、むしろ今こそ必要ではないでしょうか」 田村さんは、3・11以降の反原
どうすれば日本の科学力を立て直せるか 「日本の科学力の弱体化」を示す調査結果が、またも報告された。 今夏、文部科学省・学術政策研究所が発表した「科学技術指標2022」は、本来、日本をはじめ世界各国の科学技術活動を5つのカテゴリーに分類し、約170の指標で総合的に評価するものだ。 とは言え、それらの中でもひときわ注目されたのが、科学論文の引用回数に基づく世界ランキングだ。言うまでもなく、ある科学論文は他の論文から引用される回数が多いほど、その注目度が高く、間接的ながらも重要性の高い論文と評価される。 今回の調査では、引用回数で上位10パーセントに入る論文数で日本は前回(10年前)の調査より順位を6つ落として世界12位、上位1パーセントの論文数では同じく3つ落として世界10位となった。 20年前の同じ調査では、上位1パーセント、10パーセントとも日本は米国、英国、ドイツに次ぐ世界4位だった。こ
杉本博司による「本歌取り論」の展開。姫路市立美術館で「杉本博司 本歌取り―日本文化の伝承と飛翔」開催杉本博司による、自身の作家活動の原点とも言える写真技法を和歌の伝統技法である本歌取りと比較する「本歌取り論」。これを展開させる個展「杉本博司 本歌取り―日本文化の伝承と飛翔」が、姫路市立美術館で開催される。会期は9月17日〜11月6日。 杉本博司 月下紅白梅図 2014 ©Hiroshi Sugimoto 杉本博司が展開する「本歌取り論」をテーマにした個展が、姫路市立美術館で開催される。 「本歌取り論」とは、杉本は自身の作家活動の原点とも言える写真技法を和歌の伝統技法である「本歌取り」と比較したもの。杉本は「日本文化の伝統は旧世代の時代精神を本歌取りすること、つまり古い時代の感性や精神を受け継ぎつつ、そこに新たな感性を加えることで育まれてきたものであろう」「日本だけでなく世界中の文化に本歌を
Published 2022/11/03 22:14 (JST) Updated 2022/11/03 22:31 (JST) 【ジュネーブ共同】国連の自由権規約委員会(B規約人権委員会)は3日、日本の人権状況に関する勧告を公表、入管施設で2017~21年に収容者3人が死亡したことなどに懸念を示し、拘束下にある人たちが適切な法的保護を受けられるよう求めた。 同委員会は日本政府に対し「パリ原則」と呼ばれる国際基準に沿った独立した国内人権救済機関を早期に創設するよう要求。設置に向けた具体的な説明が日本政府側からなされなかったことを遺憾とし、十分な予算と人員を備えた機関の立ち上げを求めた。 児童相談所への通報を受け、裁判所の判断を経ずに子供が児童養護施設などに預けられることも憂慮した。
早稲田大学名誉教授・浅川基男氏の著書『日本のものづくりはもう勝てないのか!?』より一部を抜粋・再編集し、各国と比べた日本の現状について見ていきます。 日本企業が嫌う「博士号」取得博士号取得の割合をドイツ・イギリス・米国・韓国の各国と比較してみると、2000年以降日本は100万人あたり、130人であったが、2012年以降は減少に転じている。他国は150~300人であり現在でも増加中である。 2016年にノーベル賞を受賞した大隅良典博士は、 「大学院の博士課程に進む学生が減り、研究する人材の不足が懸念されている。現状を放置すれば、企業も含めた日本の研究力の一段の低下につながりかねない。企業からの『博士を採用する』というメッセージはとても大事だ」 と警鐘を鳴らしている(日本経済新聞 2020年2月3日)。 博士は「視野が狭い」「柔軟性がない」などのイメージが先行し、日本企業では、これまで博士号取
インド東部オリッサ州の6研究機関に所属する複数の研究者が、全文を盗用した疑いのある論文を少なくとも207本、同じ国際学術誌に掲載していることを毎日新聞が確認した。東京大や京都大など日本の研究者の論文6本も盗用されていた。 学術誌は、ずさんな審査(査読)で論文を掲載する粗悪誌「ハゲタカジャーナル」(ハゲタカ誌)とみられる。6研究機関の研究者がどういう関係かは明らかになっていないが、組織的に盗用を繰り返している可能性もある。専門家は「一つの学術誌では世界最大規模の全文盗用」と指摘する。 この学術誌は工学系の「インターナショナル・ジャーナル・オブ・リサーチ・イン・エンジニアリング・アンド・サイエンス(IJRES)」。2013年設立とみられ、出版社の所在地は明かされていない。 掲載料は、インド人は1000インドルピー(約1700円)、他の研究者は30ドル(約4200円)。査読付きだが「(投稿から)
近年、国民生活に深く関わる地名をめぐって、様々な問題が発生している。とりわけ、メディアや学校教育、あるいは外国人観光客の増加に対応した地名の外国語表記の不統一の問題が顕在化している。また、社会のデジタルトランスフォーメーション(DX) が展開する中で、公的機関等で登録・公開され、様々な場面で参照される住所データの扱いも議論され始めている。さらに、人文・社会科学に期待される総合知の実現においても、現在そして過去の地名・住所を含めた地名データベース(地名辞書)は、学術の基盤情報の1つとして位置付けられる。 加えて、各国の地名標準化の国際的な規範について助言する機関である国連地名専門家グループ(UNGEGN)では、地名の商業化回避、現地以外から与えられた地名であるエキゾニムの使用や地名の文化的価値などが議論されている。しかし、わが国には、このような地名に関する国内そして国際的な問題に対応できる機
松戸市戸定歴史館所蔵《日本の漆器》 当該図版掲載図書:Historical Register of the Centennial Exposition 1876(出版地New York, 出版社Frank Leslie's Publishing House) 11月に開催を控えている「ジャポニスム学会国際シンポジウム2022」につきましては、この社会状況を鑑み、昨年同様にオンライン開催とさせていただきます。発表者はもとより、司会、運営も遠隔同時通訳を使用しつつリモートで行い、ご参加いただく皆様にも、ネット上でご視聴いただくことになります。詳細は、下記開催要項、プログラムをご覧いただき、また参加上の注意事項もご確認の上、奮ってご参加ください。皆様のお申込みをお待ちしております。また、会員外の方にもお声かけをお願いいたします。 ジャポニスム学会国際シンポジウム2022「グラフィック・デザインと
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