県立図書館は、所蔵している二本松市出身の歴史学者朝河貫一博士の約二千八百点の資料目録の改訂版を刊行した。没後七十年記念事業の集大成で、早稲田大文学学術院の甚野尚志教授(福島市出身)が書簡などに説明を付け編集した。博士に関する研究の進展に役立てる。 図書館の資料は、博士が教授を務めていた米国エール大と並び膨大な数に上る。資料のほとんどは書簡で、一九九二(平成四)年に目録をまとめたが書簡の相手と日付のリストだけだった。甚野教授が書簡の内容を読み解き、説明を加えた。民主主義や封建制に関する博士の持論や社会の在り方など内容を説明。病気で寝込んだ様子や書籍代金の支払いなど生活を伝える資料もある。 二〇一七年から編集作業を進め、三百部を刊行した。二十三日から県立図書館で貸し出すほか、県内市町村の図書館などに配布する予定。 ( 2019/02/14 09:58 カテゴリー:主要 ) 県立図書館が刊行した