◇「無尽文化」が外食誘う　人口１０万人当たりのすし店数、日本一 海がない山梨県では海産物はとれない。にもかかわらず、国の統計によると、人口当たりのすし店数が全国１位だ。山梨ならではの食技法まであり、全国一すしを愛する県民と言っても過言ではない。それほどまでになぜ山梨県民はすしを好むのか、探ってみた。【春増翔太、屋代尚則】 「山梨はすし店が多い」。そんな話をよく耳にする。甲府市中心部を歩けば、わずか１００メートルの間に５、６軒が並ぶ。そこで、総務省統計局の１１年度経済センサスと１０年国勢調査を基に、各都道府県ごとのすし店数を算出してみた。 その結果、人口１０万人当たりのすし店数は山梨県３８・１軒。２位の石川県は３３・５軒だ。山梨県は最下位の高知県（１０・９軒）の３・５倍で、単純に考えれば、山梨県民は、高知県民の３・５倍の頻度ですし店を利用しなければ成り立たないことになる。

ＮＴＴ労組などで組織する情報産業労働組合連合会は１５日、山田町の三陸やまだ漁協が震災復興のために募集している「復興カキオーナー」に協力して全国の組合員から寄せられた総額約１億５５００万円の出資金を同漁協に贈った。 出資金額には昨年１２月から呼びかけを始めて２月に目録をいったん手渡した中間集計分７７００万円も含まれている。受け付けは５月まで延期した。集まった出資金は２度に分けて全額納入済みという。町役場で加藤友康委員長が生駒利治組合長に最終の金額を記した目録を手渡した。 復興カキオーナーは１口５０００円で出資者になる特典として加熱用殻付きカキが１口あたり２０個もらえる復興支援。沼崎喜一町長がＮＴＴ東日本労組の組合員だった縁で情報労連が加盟２４０組合（２２万人）に呼びかけてオーナーを募集した。生駒組合長は「復興に取り組む組合員の励みになる」と感謝した。【鬼山親芳】

鶴岡市油戸の油戸漁港沖合約５００メートルの姉島周辺でイワガキが大量に密漁されていたことが１５日までに分かった。現場一帯のイワガキは、昨年６月にも大量に密漁されている。県漁業協同組合は来週にも漁業法違反（漁業権侵害）容疑で酒田海上保安部に被害届を提出する。 同漁協によると、４日に地元漁業者が気づいた。同漁協は酒田海保とともに１４日、現場を調査。専門ダイバーが潜ったところ、被害は水深６〜８メートル付近が顕著で、「目につくものを手当たり次第、根こそぎ取った形跡がある」と言う。夜間に複数人で密漁したとみられる。 ダイバーの撮影した写真や密漁現場を見た人たちの話から被害の額や範囲の特定を進めているが、被害額は１００万円を超えるとみられる。 昨年の密漁の被害額は約５００万円。地元の漁業関係者らは資源保護の観点から姉島周辺でのイワガキ漁は自粛している。一方、姉島周辺に目配りはしているものの夜間の監視は難

オリエント急行をはじめとした豪華寝台列車の旅は、鉄道ファンならずともあこがれるもの。ＪＲ九州が来年１０月から運行予定のクルーズトレイン「ななつ星　ｉｎ　九州」は、車両最後尾の展望ＤＸスイートが３泊４日のツアーで１人５５万円の料金となる。“世界一豪華な寝台列車”と意気込む車両は、文明開化の香りがする７両編成の客車になる予定だ。（産経デジタル）　「畳敷きに家具。明治の感覚です」「天井はアーチ型に。贅沢なものにしたい」。車内の見取り図を含めたななつ星のイラストがスクリーンに大写しとなり、デザインを手掛ける水戸岡鋭治氏が説明する。ロビーに弦楽四重奏の調べが流れ、マジシャンが“前座”を務めるなどゴージャスさを演出した「ななつ星」運行発表の記者会見。“世界一豪華な寝台列車”への期待が高まってくる。

料金設定は、３泊４日（２日目は旅館泊）のコースで展望ＤＸスイートが５５万円、ＤＸスイートが５０万円、スイートが３８万円。１泊２日のコースでそれぞれ２２万円、２０万円、１５万円となる。大半の鉄道ファンには手が届かない“高値の花”となりそうだ。　一鉄道ファンとしては、かつてＪＲ東日本が所有した豪華寝台車両「夢空間」の運行ツアーのように「Ｂ寝台」を連結し、時間制で見学できるよう切に願う。いきなり安っぽくなってしまいますが…。

専用の電気機関車が７両編成の客車を牽引。内訳はピアノの生演奏も楽しめるラウンジカー１両、ダイニングカー１両、客車は５両となり、部屋数は１４室、定員はわすか２８人だ。外観には８００系新幹線の屋根にも使われている古代漆色を地色に金をのせ、高級感を醸し出す。個性的なＪＲ九州の車両を手掛けてきた水戸岡氏の集大成となるはずだ。　高級と格安の消費者動向の二極化が進む中、「採算は十分に取れる」（唐池恒二社長）とみるが、「これだけで大きな収益になるとは考えていない」とも。「２８人しか乗れない希少価値が大変なものを生み出す」と期待し、「世界一のものを目指して、九州ブランドの向上に努めたい」とする。　上海や香港などアジアで九州の知名度が低いという実感がある。「語呂が悪いかもしれない」と感じながらも名称に「ｉｎ　九州」を加えた理由だ。

大船渡市内の沿岸部で、国の復興交付金をもとにした防災集団移転促進事業が進んでいる。３月の第１次で配分が決まった地域では候補地の測量作業に入ったところもあり、住まい再建の輪郭が徐々に見えてきた。 　第１次分で同市内では、末崎町の門之浜と小細浦、三陸町綾里の田浜、同越喜来の崎浜の事業計画が配分を受け、５月には越喜来の泊も決定している。 　３月配分の地域中、埋蔵文化財包蔵地などのからみから他に比べて進ちょく度が遅れ気味だった崎浜では14日夜、市災害復興局による移転候補地の土地利用の概略計画図案の説明が行われ、出席住民がこれを了承。移転へのスピードを高めた。 　同地域では２４１軒中74軒が被災し、このうちの３割ほどが集団移転を希望。 　崎浜地区復興会議（掛川秀邦委員長）を中心に▽安全な高所▽すみやかな用地交渉ができる▽以前の住居に近い―という三つのポイントを重視し、昨年11月ごろから独自に移転候補

陸前高田市広田町の根岬漁港海岸における防潮堤施設復旧計画説明会は14日夜、根岬地区内の集会所で開かれた。行政側では「数十～百数十年に一度」の津波浸水防御に向けた堤防高12・８㍍の案も提示したものの、震災前と同じ高さ６・３㍍を望む意見が多数を占めた。今後、地盤沈下分約１㍍を復旧する方針でまとまった。 　27年度内完成を目指して復旧整備を進める防潮堤の見通しなどを市と県合同で説明し、住民理解を図ろうと開催。根岬漁港の岩倉、根岬両地区を対象とし、住民ら30人近くが出席した。 　県では、明治三陸地震津波をはじめ「数十～百数十年」規模で浸水被害を受けない構造として、防波堤の設計高を定めた経緯を説明。他漁港でも、同様の対応がとられている。 　シミュレーションによると、根岬のほか三鏡、大祝の各漁港海岸を含む広田湾外洋の設定堤防高は12・８㍍。漁港別にみても根岬は同程度の高さが必要としている。 　震災で根

放射性物質に対する関心が高まるなか、岩手県はホームページで公開している大気や食品に関する放射性物質の検査結果についてわかりにくいという意見があることから、地図などを使ったより分かりやすい表示に見直すことになりました。 岩手県は、大気中の放射線量や食品に含まれる放射性物質を検査してホームページにのせています。しかし、必要なデータをさがすのに時間がかかり、分かりにくいといった意見があることから県では表示の方法を見直すことになりました。 具体的には、放射性物質に関する情報のなかで大気中の放射線量や食品の検査結果など関心の高い情報をよりさがしやすくするため項目を整理します。 さらに大気中の放射線量については表にしていたデータを地図で示し知りたい場所のデータがすぐにわかるようにするほか、測定した施設をイラストで表示します。 また食品については、山菜で県から出荷の自粛要請が出されるなどした市町

「国営祈念公園」整備“石巻拠点”に異論　気仙沼市長 東日本大震災の犠牲者を追悼し、教訓を伝える場となる「国営祈念公園」を石巻市に整備するよう、県が国に求める方針を固めたことについて、気仙沼市の菅原茂市長は１５日の記者会見で「国の方針がまだ定まっていない中で、石巻市を拠点に決める理由はない」と述べ、今後も気仙沼市への整備を要請していく考えを示した。 　菅原市長は、この問題で村井嘉浩知事とやりとりした経緯に触れ、「（知事は）被災の度合いが大きい石巻を拠点に、県として早く手を上げておきたいということだった」と説明した。 　その上で、国交省の「復興祈念公園検討会議」がまとめた論点の一つに「後世に伝承することがふさわしい場所」とされていることに言及し、「気仙沼市の方が合っていると思う」と語った。 　同市の祈念公園構想は、津波で陸上に打ち上げられた大型漁船の保存や、市のシンボルの安波山の活用を通じ「鎮

サイデルが手がけるNYやロンドンの個性派ホテル 新世代の個性派ホテルとして注目されているサイデル・グループ。同グループが運営する都市型のホテルはビジネス客のすべてのニーズに応じることがコンセプト。その充実度は自給自足の島に例えられるほどだ。ニューヨーク、ワシントン、ロンドンにある各ホテルを紹介。

枝元　震災前から、各地の港を訪ねると、魚体が小さくなっているのが気掛かりでした。サバなんて、昔は一尾で四人分だったのが、今は半身で一人分。このままいったら、魚がなくなっちゃうんじゃないか。今回の放射能の問題をきっかけに、大きな視点で資源管理できないかなあって考えるんですけど。 高橋　私の会社も、地元の石巻産や国産の原料にこだわって、かまぼこやさつま揚げなどを生産してきましたが、近海も沖合も資源はどんどん枯渇している。震災前の状態に戻っても、われわれも漁師も食えません。 小松　日本は世界的な漁業大国ではなくなった。特に問題なのは、多くの魚で、科学的に漁獲総量を決めていないことと、船ごとに漁獲量を割り当てる制度がないこと。乱獲を防ぐことができず、資源が減ってしまった。 外国では、科学的な根拠に基づいて魚種ごとに全体の漁獲量が決められ、一隻ごとの船に割り当てられる。そして、この魚は誰がどこで捕っ

カキ生産後押し、保管冷蔵施設起工　石巻・９月の完成目標 カキ出荷の拠点となる施設の地鎮祭でくわ入れする菊地会長 東日本大震災で全壊し、県漁協が再建するカキやワカメの保管冷蔵施設の地鎮祭が１５日、石巻市渡波の現地で行われた。１８日に着工し、今シーズンのカキの初入札が行われる９月２８日までの完成を目指す。 　冷蔵施設は被災した以前の施設跡地に建設する。鉄筋２階で、延べ床面積約１４００平方メートル。貯蔵能力は約３０トンあり、石巻地区の浜ごとにあるカキ処理場から集まった出荷前のカキを保管する。総工費は約３億円で、国、県の補助を活用する。 　県漁協によると、県産カキは今シーズン、約１２００トンの生産を見込んでいる。震災前の１０分の１以下に落ち込んだ昨シーズン（３１９トン）を上回るが、通常時の３割程度という。 　地鎮祭には漁業者ら約５０人が出席。県漁協の菊地伸悦会長は「石巻地区のカキは県内生産量の７割

午前５時、横浜市金沢区の柴漁港。横浜市漁業協同組合理事でアナゴ漁３０年のベテラン斎田芳之さん（５６）の漁船「第六金亀丸」に乗り、東京湾へ向かう。 「アナゴ筒漁」はパイプの筒（長さ８０センチ、直径１０センチ）内にエサのイワシやイカを入れる。筒の端にじょうご形の「かえし」という器具があり、アナゴが中に入ると外に出られない仕組みだ。

中国の国家海洋局は、１５日に太平洋で行った有人潜水調査船による潜水試験で、水深６６００メートルに到達したと発表しました。 日本の潜水調査船「しんかい６５００」の記録を抜いたことになり、海洋での調査能力の向上を内外に示した形です。 中国の国家海洋局は、有人潜水調査船「蛟竜（こうりゅう）号」が、日本時間の１５日午前８時すぎ、太平洋のマリアナ海溝付近の海域で潜水試験を始め、およそ５時間後に水深６６７１メートルに到達したと発表しました。 日本の有人潜水調査船「しんかい６５００」は、１９８９年に水深６５２７メートルまで到達した記録を持っていますが、今回、中国の「蛟竜号」がこれを抜いたことになります。 「蛟竜号」には３人が乗り込み、今回を含め合わせて６回の潜水試験で船内の機器の性能確認を繰り返す予定で、最終的に水深７０００メートルへの到達を目指すということです。 中国は南シナ海や東シナ海で資源の確保に

被災漁港でひなスクスク　ウミネコ子育て真っ最中　気仙沼 親鳥に見守られ、すくすくと成長しているウミネコのひな＝気仙沼市本吉町の日門漁港 東日本大震災の津波で大きな被害を受けた宮城県気仙沼市本吉町の日門漁港で、ウミネコが子育ての真っ最中だ。 　営巣するのは、漁港内にある「桜田島」と呼ばれる高さ８メートルほどの小島。地元の信仰を集め、ほこらや鳥居があったが、津波で流された。 　「ピー、ピー」。餌をねだるひなの鳴き声が数百の巣から響く。巣の周りをよちよち歩き、黒い斑点混じりの茶色の羽毛が揺れる。冷たい潮風が吹くと、親鳥の翼に身を隠した。 　震災の影響か、昨年は営巣する数が少なかったという。漁港近くの高台に住む遠藤徳子さん（７２）は「ウミネコだけでも、にぎわいが戻ってうれしい」と話した。 　子育ては、ふ化から４５日とされる。無事に成長するのは４割ほどで、来月、巣立ちが始まる。

県内の主な海水浴場２６か所のうち、今夏に海開きを予定しているのは、浄土ヶ浜（宮古市）や舟渡海岸（久慈市）など４か所にとどまることが、読売新聞の調べで分かった。昨夏は東日本大震災のがれきが海辺に残っていたことなどから、開設できたのは舟渡海岸だけだった。地盤沈下による砂浜の消失などは今なお深刻で、特に山田町以南では１か所も海開きのめどが立っていない。 ◇地盤沈下で砂浜消失…近くにがれき置き場 読売新聞が沿岸市町村に取材したところ、１４日現在、海開きを予定しているのは浄土ヶ浜、舟渡海岸と、藤の川海水浴場（宮古市）、種市海浜公園（洋野町）。 浄土ヶ浜は例年７～８月のシーズン中、約５万人の海水浴客でにぎわう。宮古市商業観光課によると、昨年は震災の影響で開設をやめたが、清掃作業が進んだことなどから、海開きする方向で調整している。 全壊し、工事中のレストハウスも７月半ば頃に完成する見込み。水質や空間放射

東日本大震災の「教訓碑」が釜石市の尾崎白浜地区に建設され、１５日、除幕式が行われた。 同地区は津波で２２戸の家屋が流され、住民４人が死亡。教訓碑の設置は地元町内会が発案し、地区内の墓石を作るなど縁のあった北上市内の石材業者に発注したところ、無料で引き受けてくれたという。 劣化しにくい御影石で作られた教訓碑は約１メートル四方の大きさ。「大地震の後は大津波が必ず来る」「迷わず高台に逃げよ」「決して戻るな」などと文字が刻まれている。 町内会の本間公人(きみと)会長（５９）は「わかりやすい文章を心がけた」と話し、石材店の石川満社長（５２）は「これから生まれてくる子どもたちに読み継がれてほしい」と願っていた。

北陸の代表紙。ニュース速報、石川と富山のニュース、コラム「時鐘」を掲載。