日本有数の水産基地の宮城県気仙沼市で、東日本大震災で被災した造船会社や船舶関連会社など計十七社が関連施設を一カ所に集約化、三、〇〇〇トン級の大型漁船の建造も可能な「造船団地」の整備を計画している。 十六年連続でカツオの水揚げ量日本一の気仙沼港は、漁船の修理やメンテナンスを手掛ける“漁船の病院”としても有名。十七社は造船業を再興させることで、衰退の一途をたどる地元水産業の復興につなげたい狙い。国土交通省によると、地域の造船関連会社を集約化し、造船団地をつくる試みは全国初とみられる。

サンマ水揚げ、連日７００トン　根室・花咲港、１隻当たりでは少なく （09/07 16:00） 花咲港で大型船からトラックに水揚げされるサンマ＝６日午前 【根室】道東沖のサンマ漁で６日、根室・花咲港に２日連続で７００トンを超える水揚げがあった。今季の水揚げ量は、前年同期の半分程度と振るわなかっただけに、浜は活気に沸いた。だが、漁模様は改善されつつあるが、週明け以降も同規模の水揚げがあるかどうかは不透明な状況。関係者は「品薄状態が解消するのはもう少し先では」と冷静な見方だ。 花咲港には同日、大型船２３隻、小型船２隻が計７１９トンを水揚げ。岸壁では帰港したばかりの大型船にトラックが横付けし、銀色に輝くサンマを次々と荷台に積み込んだ。 同港は５日にも、大型船１３隻、小型船７１隻が７４１トンを水揚げし、今季最高を記録したばかり。だが、市場関係者は「２日連続で７００トン以上水揚げできたのは、天候不良で

韓国関税庁はスケトウダラ・ホタテ貝など輸入後に“原産地偽装”の憂慮が大きい日本産水産物を、流通履歴の申告対象品目に緊急指定したと８日明らかにした。 韓国関税庁はスケトウダラ・ホタテ貝など輸入後に“原産地偽装”の憂慮が大きい日本産水産物を、流通履歴の申告対象品目に緊急指定したと８日明らかにした。該当の水産物はスケトウダラ（生・冷凍）、ホタテ貝、タイの３種で、１６日からこの品目を輸入する事業者・流通業者は輸入通関後の流通取引内訳を関税庁に申告しなければならない。関税庁関係者は「最近、日本の放射能問題に関連して水産物の安全性への社会的関心と国民的不安感が高まっており、緊急に管理品目を追加した」として「秋夕（チュソク、中秋）を控えて１７日まで食薬処・海水部・地方自治体などと日本産の水産物原産地表示についての合同取り締まりを実施する予定」と話した。 これに先立ち関税庁は８月、日本産の水産物の比重が大

東日本大震災の津波で宮城県気仙沼市の内陸に打ち上げられた大型漁船「第１８共徳丸」の解体作業が９日、始まった。　津波の猛威を伝える姿を見ようと多くの人が連日訪れ、市は「震災遺構」として保存を目指していた。だが、地元では「つらい被災体験を思い出させる」と撤去を求める声が多く、船主の水産会社「儀助漁業」（福島県いわき市）が解体を決断した。　解体作業を請け負ったＮＰＯ法人「シップリサイクル室蘭」（北海道室蘭市）が、騒音や安全対策としてまず、漁船の周囲に高さ約３メートルの壁を設置。廃油などを抜き取った後、９月下旬から船首や船尾など船体そのものを解体する。１０月１９日までに作業を終える見込み。　船体の大半はリサイクルされ、解体費の約５千万円は、鉄の売却益などで賄うという。「奇跡の水」「未知の菌」…被災地などに怪しい除染技術横行

宮城県石巻市の石巻専修大の学生が、石巻のブランド魚「金華サバ」と地元産の小麦を使い、市内の企業と共同開発した家庭用生麺「サバだしラーメン」が商品化された。 ７日には同市小船越の道の駅「上品(じょうぼん)の郷(さと)」で試食販売が行われ、１５０パックが完売した。 経営学科の２～４年生１７人が、同市北部の飯野川地区に定着しているサバのダシを使った食品で街おこしをしようと、震災直後から開発に取り組んできた。津波による被災から再建した水産加工会社や製麺会社、地元飲食店も加わった。 スープはサバの頭や骨を生かした塩味。麺は地元産の中力粉と焼いたサバ骨の粉末を練り込んでコシを出した。２食入り税込み４２０円。同科４年の綿引将太さん（２１）は「魚臭さがなく、すっきりした味」とＰＲしていた。 試食販売は８日も「上品の郷」で。ラーメンの問い合わせは島金商店（０２２５・９６・６３５５）へ。

東京で２０２０年夏季五輪が開催されれば、選手村や大半の競技会場が都心に集まり、アスリートや観客にとっても優しい五輪となる。しかし、海に面した湾岸地区に淡水の人工渓流をつくるカヌー（スラローム）競技会場をめぐり、水鳥の生息環境への影響を心配する声もあがる。コンパクトな五輪を掲げる招致サイドとの間で、両立できる着地点を模索する協議が続いている。（高橋裕子）　ＪＲ葛西臨海公園駅そばの「葛西臨海公園」（江戸川区）。８月の日差しも遮る園内の林では、「ピチッピチッ」とヒナ鳥の鳴き声が聞こえる。林を抜けると、約２キロの海岸線が広がり、海沿いをジョギングする男性の姿も。砂浜ではウミネコが羽を休めていた。　招致委員会の計画では、公園の林などをカヌー（スラローム）会場に造成する。急流のコースでタイムを競うため、本コース３００メートルと練習用コース２００メートルの人工渓流や、淡水を確保するための貯水池、１万２千

２０２０年夏季五輪の東京開催が決まったことを受け、カヌー（スラローム）競技会場の建設予定地、葛西臨海公園（東京都江東区）について、環境影響を懸念している「日本野鳥の会」（品川区）は８日、都や招致委員会に対し、計画の見直しを求める声明を発表した。　声明では、「環境保全とスポーツの祭典が両立することを心から望む」と、東京開催自体を否定しないものの、「公園の代替候補地を選んで環境影響評価を実施し、新たな計画地の検討に着手することが何より重要」としている。　　同会は、「会場建設による影響は公園全体の生態系に及び、多くの生き物の生息が脅かされる」などと指摘。今年７月には、国際オリンピック委員会（ＩＯＣ）のジャック・ロゲ会長あてに文書を送付し、都など招致側とも話し合いを続けている。

【中国】河北省の邯鄲市でこのほど、大量の魚類が腹を上にした転覆状態で川面に浮いているとの通報が市民から多数寄せられた。 当初は河川水の汚染が疑われたが、魚を捕まえるために何者かが河川に有機塩素系殺虫剤（エンドスルファン）を違法に撒いたことが原因であることが、地元メディアの取材で明らかになったという。エンドスルファンは市内で簡単に購入できる。 周辺の住民によると、このエリアは雨季になると増水し、上流から魚が大量に下る。このため川辺で魚釣りをしたり、川に入って魚を捕まえたりする市民が増える。だが、毒性の強い殺虫剤を使って魚を弱らせ、大量に捕獲する違法行為も横行しているという。 エンドスルファンを川に撒くと1～2時間ほどで魚が川面に浮いてくるため、網で簡単に捕獲でき、「非常に時間を短縮できる」とされる。1回の殺虫剤散布で数百斤（1斤＝500グラム）を捕獲する事例も過去に報告された。こうした大量捕

足元きらり　島ぞうり Tweet デザインが商品化されて喜ぶ（左から）福地明乃さん、松嶋玲奈さん、與那嶺莉凪さん（沖縄げんべい提供） [画像を拡大] 牛革を使用した「革ぞうり」を手にする池田崇さん。半年でこんなに色が変化＝本部町・革人 [画像を拡大] 社会 2013年9月8日 18時15分(14時間25分前に更新) ９月に入っても暑い日は続く。街行く人々の足元はサンダルで涼しげ。沖縄でサンダルといえば「島ぞうり」だが、最近はカラーやデザインなどバリエーションが豊富。おしゃれな島ぞうりで出掛けてみませんか。 ▼渋谷で好評　カラフル島ぞうり 店頭にカラフルな島ぞうりが並ぶのは北谷町の「沖縄げんべい」。昨年に続きこの夏、県立芸術大学生を対象に島ぞうりデザインコンテストを実施した。店と東急ハンズ渋谷店で人気投票を実施し、上位３作品を商品化するコンテストだ。 「沖縄文化の発信が狙いだが、若手クリエイ

「目黒のさんま祭り」に異変＝宮古で水揚げなく根室から 「目黒のさんま祭り」に異変＝宮古で水揚げなく根室から 目黒駅前商店街振興組合青年部が開いた「目黒のさんま祭り」で、炭火焼きのサンマを味わう親子連れ＝８日午前、東京都品川区 落語の「目黒のさんま」にちなむ第１８回「目黒のさんま祭り」が８日、東京都品川区のＪＲ目黒駅前で商店街振興組合青年部により開かれた。炭火の煙の中、スダチと大根おろし付きの焼きたてサンマが振る舞われ、親子連れなど大勢が列を作った。 　サンマは岩手県宮古市が１９９９年から毎年提供してきたが、今年は水揚げがない状態。異常気象で海水温が高く、海流も変化している影響との見方がある。 　同市の伊藤孝雄水産課長は会場で「残念ではあったが、北海道の根室港から７０００匹を仕入れて提供させていただいた。宮古は例年８月下旬には水揚げがあるが、今年は漁場が北海道のかなり沖にあり、魚群も薄い」と