関東大震災後、復興のシンボルとして東京・隅田川に再架橋された国の重要文化財の永代橋(えいたいばし)(東京都中央区、江東区)の工事過程を記録したモノクロ写真約五百枚が都内の建設会社の倉庫で見つかった。基礎工事では日本で初めての工法が取り入れられており、完成までの工程を詳細にたどれる貴重な資料という。 (松村裕子) 一九二三年の大震災で炎上した永代橋は、隅田川の最下流にある「帝都の門」として、隅田川架橋工事での国の震災復興事業第一号として再建が進められ二六年に完成した。 写真が見つかったのは江東区の建設会社「オリエンタル白石」の子会社倉庫。同社の前身企業を創業した故・白石多士良(たしろう)氏は、旧内務省復興局の嘱託として永代橋建設の技術指導に携わった経験があり、この経緯から写真が同社に保管されていたらしい。 東京帝大を卒業後、米国留学で最新の土木工事を学んだ白石氏は、川底を深く掘り進む「潜函(
志摩市教育委員会は19日、同市阿児町志島の市指定史跡「志島古墳群4号墳(塚穴古墳)」の発掘調査の結果、古墳の構築方法が具体的に明らかになったと発表した。 塚穴古墳はこれまでの調査から、7世紀初めに志摩国を治めていた国造(くにのみやっこ)級の有力者の墓とされている。石室内のひつぎを納める玄室は、長さ7メートル70、幅2メートル20、高さ2メートル40と、県内では東海地区最大級の高倉山古墳(伊勢市)に次ぐ大きさ。 同古墳は太平洋に面した崖の上にあり、海蝕(かいしょく)で土を盛った墳丘が失われつつある。護岸工事などを行うのは難しいことから、市教委は墳丘が失われ、内部の石室が崩落する前に記録・保存を行うことを決定。2012年度から3か年計画で発掘調査を行っている。 最終年度の今年度は、古墳の北側と西側で、墳丘の断面を観察する断割(たちわり)調査を実施。その結果、石室は元の表土から約2メートル掘って
旧暦10月「神無月」──日本各地の八百万の神々が集まる島根・出雲では「神在月」(かみありづき)と呼ぶ。旧暦10月10日(今年は12月1日)、昨年60年ぶりに本殿の遷宮がなされた出雲大社では「神迎祭」が行なわれ、以後8日まで「神在祭」の期間となる。 目に見える世界「現世」(うつしよ)である国土を天照大御神に国譲りした大国主大神は、目に見えない「幽世」(かくりよ)である神々の世界を治めることとなった。旧暦10月、日本各地の神々は出雲に集まり、大神のもとで人間の縁などついて「神議り」(かみはかり)という“話し合い”をするという。 今年も12月1日の夜、大社の西1キロにあって、天照大御神の使いの神が大国主大神に国譲りの談判をした稲佐の浜で「神迎え」の神事が行なわれる。 暗闇の中、掃き清められた浜でかがり火に照らされる白装束の神職たち。注連縄を張り巡らせた祭場の中には、神を迎えるための依り代となる榊
公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン(本部東京都千代田区、上野昌也理事長)は19日、本県など東日本大震災の被災地で行った「子ども参加に関する意識調査2014」の結果を発表した。前回2012年調査と同様に約7割が「復興に関わりたい」と答え、うち4人に1人程度がまちづくり活動や震災を語り継ぐ活動を希望した。一方、「何をしたらいいか分からない」との声も多く、同法人は子どもへの十分な情報や機会の提供を訴えている。 調査は11、12年に続き3回目。9月から10月にかけて山田町、陸前高田市、宮城県石巻市の小学4年~高校生1万6810人を対象に実施し、1万3957人(回収率83%)から回答を得た。 「自分のまちの復興に関わりたいか」との問いに「はい」と答えたのは9333人で、全体の66・9%(前回比2・6ポイント減)。 一方、「いいえ」を選択したのは32・5%(2・6ポイント増)。理由は「何をし
月刊歴史専門雑誌の「歴史読本」(KADOKAWA 中経出版)が2015年1月24日発売号をもって季刊化する。J-CASTニュースの取材に対し、「歴史読本」編集長の石井久恵さんが明らかにした。 「歴史読本」は「日本で唯一の歴史総合雑誌」を標榜し、他のメディアや教科書で取り上げられないようなテーマから学会の最新動向まで幅広く歴史の今を伝えている。 季刊化は「一言で言うと『戦略の転換』」と話す石井編集長。読者のほとんどが定期購読者となり、興味のある内容は「本で買う」場合が多くなってきた流れをうけ、季刊となった後は「人気のある時代、テーマ」に絞っていくという。 一方、一時的な流行りや根強いファンがいるテーマも中、小クラスの特集として取り扱っていくという。「歴史読本」で扱えなかったテーマを取り上げる「別冊 歴史読本」の刊行も予定していると明かした。 そして、季刊化をあくまで「戦略的撤退と考えている」
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