鯛も一人はうまからず

食べる幸せは「何を」より「誰と」に重点がある：作るほうに回ったらからっきしダメでも、いざ食べる方に回ったらいっぱしのこだわりを持った自称グルメたちがいるものだ。どこそこのフグが旨いだの、イタリア料理ならあそこ、フランス料理ならあそこ、焼き鳥は備長炭で焼いたものじゃなきゃダメ、酒は大吟醸、ワインはボルドー・・・。ありとあらゆる食べものにウンチクを傾け、拘りを持つことこそ都会人の証のように錯覚しているようなところがある。 しかし、いろんな人がさまざまな食べものや食べ方を紹介したが、誰も一番大切なことは言わなかったのではなかろうか。それは、みんなで食べるご飯は美味しいという、至極当たり前のこと。食事は好きな人や、家族、仲間と食べてこそ美味しいもの。どんなに高級な鯛の刺身でも、松茸でも、一人寂しく食べたんじゃうまいもまずいもないだろう。一人で鯛の 刺身を食べるくらいなら、友人を縄のれんにでも誘って

[sasanqua999]

人生の楽しみはまさに、好きな人と食事をすることにあるのではないだろうか。