寄付における合理性と感覚による意思決定-飛耳長目：アメリカにみるNPO戦略のヒント

人々が合理的に寄付をしようと考えれば考えるほど、実際には、より感覚的に寄付をする傾向にあるようです。 寄付者の中でも、寄付の効果を最大限にするため、より合理的に寄付を決定し、寄付先NPOが効果的にそのお金を使ってくれることを望む人が増えてきていますが、他者に対する共感や同情、自己満足など、寄付の大半は感情的な動機によって行われているようです。さらに、分析的な思考は、人間が本来持つ寛容さを阻害するものであると指摘されています。つまり、人間は考えれば考えるほど、結果として、寛容さを失ってしまい、寄付をしなくなる傾向にあるということです。 ペンシルバニア大学の心理学者による実験では、2つの架空のNPOについて被験者に寄付の意向を聞いています。1つ目は、団体の目標を効率的に達成していて、予算の20％を広告費に投下している団体で、もう1つは、同様の目標を達成するのにもっとお金が必要な状況にあり、広告

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「寄付の科学」みたいなものは、確かに必要。ただ一歩間違うと、寄付者を操作するための道具と堕す懸念も。