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児玉教授を怒らせた「ある新聞」とは? - 話の栞
東京新聞朝刊で東大アイソトープ総合センター長の児玉龍彦教授の講演についての記事があり、その中にこ... 東京新聞朝刊で東大アイソトープ総合センター長の児玉龍彦教授の講演についての記事があり、その中にこうしたくだりがあった。 「七万人が家を離れてさまよっているときに、国会は一体何をやっているのか」。七月二十七日の衆院厚生労働委員会で児玉氏は怒りを込めて発言した。国会の参考人となる決意をしたのは、報道への怒りからという。 同月、南相馬市の畜産農家が出荷した肉牛からセシウムが検出されたとき、児玉氏は滞在していた。生産者たちは自腹で外国から飼料を買い、飲み水にも気を使ったが、稲わらの汚染まで気づかなかった。国の通達は、震災後に食料やガソリンも入らず限界状態にあった市に、ファクス一枚で送られただけだった。 「ところが、ある新聞はそれを『農家のうそ』と書き、社説で『生産者としての責任を欠いた』と非難した。無署名だった。『ご迷惑をかけて申し訳ない』と謝罪する(農家の妻の)言葉を載せた」と、児玉氏は涙