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asahi.com(朝日新聞社):男色(なんしょく)の景色 ―いはねばこそあれ― [著]丹尾安典 - 書評 - BOOK
男色(なんしょく)の景色 ―いはねばこそあれ― [著]丹尾安典[掲載]2009年2月1日[評者]唐沢俊一(作... 男色(なんしょく)の景色 ―いはねばこそあれ― [著]丹尾安典[掲載]2009年2月1日[評者]唐沢俊一(作家)■隠されてきた日本文化の美意識 堺市の図書館にBL(ボーイズラブ)と呼ばれる少年愛小説が多数収められていることが、つい最近、問題になった。図書館にこのような書籍を置くことには賛否両論あるだろうが、たとえ否定的な意見の持ち主でも「川端康成の『伊豆の踊子』も廃棄せよ」とは、まさか言い出すまい。 しかし、本書によればこの作品の原型は川端が大正11年に執筆した『湯ケ島での思ひ出』という作品の前半部分であり、後半には川端が中学校のときに初恋におちた、清野という少年のことが描かれている(この部分は、後に『少年』という作品になる)。 そして、純粋な少女への憧憬(しょうけい)を描いた作品としてとらえられがちな『伊豆の踊子』にも、その裏に踊り子の兄の栄吉と主人公の同性愛的な感情がサブテーマとして描
2009/02/11 リンク