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コラム別に読む : サイクリング・ユートピア フランク・パターソン画集 [著]フランク・パターソン - 北澤憲昭(美術評論家) | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
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コラム別に読む : サイクリング・ユートピア フランク・パターソン画集 [著]フランク・パターソン - 北澤憲昭(美術評論家) | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト
フランク・パターソンのイラストには、しばしば後ろ姿のサイクリストが登場する。後ろ姿は視線を画面の... フランク・パターソンのイラストには、しばしば後ろ姿のサイクリストが登場する。後ろ姿は視線を画面の奥へといざない、ゆるやかに曲がりくねる道に沿って絵のなかへと引き込んでゆく。そこには、まるで絵のような、イギリスの田園地帯が広がっている。 絵のようだというのは、優しく親しみ深いことを意味するとはかぎらない。ときに自然は圧倒するような姿をあらわすこともある。夜空を切り裂く稲妻や湧き上がる壮大な雲、行方にそびえる崇高な山嶺(さんれい)をパターソンも描いている。 いずれにせよ彼は、あたかも絵のような景観を——自然は芸術を模倣するといわんばかりに——絵にしているわけだが、それが紋切り型に感じられない。自転車の上でバランスをとるときの身体感覚や、風を切る動態感の記憶が、独特の描線によって画面に満ちているからだ。19世紀末から20世紀前半にかけて活躍したこのイラストレーターは、若い頃からサイクリングに親し