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ドストエフスキー『罪と罰』について(1)
最近、また『罪と罰』を読んでいる。もう何度目だか分からないがこの本は読むたびに新しい発見がある。... 最近、また『罪と罰』を読んでいる。もう何度目だか分からないがこの本は読むたびに新しい発見がある。本当に腰骨の芯から痺れさせる本だ。 ドストエフスキーの凄いところは小学生でも面白いところだと思う。特に『罪と罰』はその冗長な語りが読書速度の遅い小学生にはつらいにしても、それぞれの込み入った事情を抱える感情的・知性的に極端な登場人物が演じる緊迫した各場面が、入念に編み上げられているのだから、細かいところは何も分からぬとも、筋の面白さ一本で面白く読めてしまう。 なにせ主人公はばりばりニートな引きこもりで、やばい思想を頭に一杯詰め込んで婆さんと娘を斧で打ち殺し、その後は生意気に警察とデスノート状態の問答をするし、飲み屋で会うおっさんは酒で身を滅ぼし、娘を売春婦にしてもなお呑み続けて(しかもその娘の金で)、肺病病みで精神もきちゃってる奥さんと子供三人残して馬に蹴られて死んでしまって、奥さんは葬式の日に
2008/02/08 リンク