不安と自己嫌悪に苛まれる韓国 前大統領の自殺と韓国の民主主義 JBpress(日本ビジネスプレス)

土曜日の夜明け直後、韓国の農民の息子は、自分の生まれた村を見渡す丘を散歩していた。一瞬、ボディーガードの注意を逃れ、彼は崖から飛び降りて自殺した。 昨年まで韓国の大統領だった盧武鉉（ノ・ムヒョン）氏の自殺からものの数時間で、悲嘆に暮れた何万人もの韓国人が間に合わせの慰霊碑を建てた。 中には、へビースモーカーだった前大統領が自殺する直前にタバコを所望したことを偲んで、線香の代わりに、火をつけたタバコを写真の前に置く人もいた。 韓国は、行儀の悪い北の隣国から降り注ぐ核の花火によっても消すことができない悲しみと自信喪失の感覚に包まれた。 1987年の軍事政権の終焉以来、選挙で選ばれた4人目の大統領だった盧氏は、収賄疑惑で取り調べを受けていた。同氏は、大統領在任中は収賄について何も知らなかったと話していたが、妻と息子が靴メーカーの社長から600万ドルを受け取ったとされている。 旧態依然と