欧州の銀行：激震に怯える日々 JBpress(日本ビジネスプレス)

（英エコノミスト誌 2010年6月5日号） 欧州の短期金融市場で起きている振動は、金融のマグニチュードでどれくらいの大きさなのか。 サンフランシスコに住んでいたら、弱い地震には慣れているだろう。だが、銀行業界ではいまだに、震動や急な動きの一つひとつが、また別の壊滅的な地震の前触れではないかと感じられる。投資家は神経質になっており、規制当局も同じように神経を尖らせている。 金融システムのリスクを監視することは、かつては金融政策を担当するには鈍すぎると思われた役人たちの仕事だった。今は「金融地震学」が非常に重要な仕事になっている。 欧州で5月最終週に見られたように、銀行システムの安定性を測るうえで最も注目される3つの尺度がすべて悪化した時は、当然ながら誰もが急ぎ警報を鳴らそうとする。5月22日にスペイン銀行（中央銀行）が貯蓄銀行カハスールを公的管理下に置いたことで、市場参加者は既に神経を擦り減

[orakio]

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