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他者性の問題 78 戦争神経症も「仮病」扱いされていた
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他者性の問題 78 戦争神経症も「仮病」扱いされていた
Charcot はその意味ではそれまでは詐病扱されていたヒステリーを医学の俎上に載せたという功績があった... Charcot はその意味ではそれまでは詐病扱されていたヒステリーを医学の俎上に載せたという功績があった。歴史上はじめてヒステリーが正当に扱われたのである。そしてここにはそれが疾病や障害として扱われることが差別からの解消であったという事になる。ただしそれでもCharcot は「結局ヒステリーはいつも、性器的な問題なんだよね」という言葉を残して、一種の偏見の根を絶やさなかったことも知られる。 解離性障害が障害としてみなされない問題にはもう一つの文脈があった。それがPTSDや戦争神経症の処遇である。これも一種の「仮病」として扱われるという時代が長く続いたのだ。そしてその根底にあるのが疾病利得の問題であった。疾病利得とは病気になることで患者自身が得るものであるが、Freud はそれを一時的なものと二次的なものに分けた。このうち二次的なものとは傷病手当や保険金や、戦場に赴くことの回避などであり、周