東日本大震災：納骨できない骨つぼ並ぶ 岩手の寺 - 毎日ｊｐ(毎日新聞)

多くの骨つぼで埋め尽くされている大念寺に、娘夫婦らとお供えに訪れた小林伸彰さん（右）＝岩手県大槌町で、木村文彦撮影 岩手県大槌町で唯一残った寺「大念寺」の廊下に約２５０柱の骨つぼが並ぶ。津波で墓が流され納骨できず、手元には置いておけない町民が「少しの間だけでも」と預けている。 「必ず迎えに来るから」。同町の無職、小林伸彰さん（６７）が廊下で、小さくなった妻エイ子さん（６３）に語りかけ、花やお菓子を供えた。避難している町内の娘宅から週２、３回会いに来る。津波から逃げる途中にはぐれ翌日、エイ子さんは遺体で見つかった。荼毘（だび）に付したが納める墓も流された。 副住職の大萱生（おおがゆう）修一さん（５４）は「町に三つある寺のうち二つは津波や火災で焼失した」と話す。被災を免れた高台の寺に震災数日後から「少しの間だけ預かってもらえませんか」と、町民が遺骨を手に訪れ始めた。大半は避難所暮らしで手元に置

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