17時になったら上司と挿管 - レジデント初期研修用資料

ずっと作っている研修医向けの本に、「喘息の患者さんを受け持ったら、 その日の17時に挿管の適応を決定する」という項目を入れることにした。 気管内挿管みたいな、生き死にに直結するような手技の適応は、医学的にでなく、むしろ社会的に 決定されるべきだから。 適応は社会が決める 「酸素濃度が下がったら挿管」とか、「意識状態が悪くなったら挿管」だとか、 医学的に正しく記載された教科書には、こういう治療を決断するときには、 まずは患者さんの状態を把握して、それから治療の適応を決めるように書かれている。 とりあえずこの年齢になるまで、 どうにかこうにか大きなトラブルからは自由でいられたけれど、 自分の積んできた判断をふり返って、物事を医学的に判断した記憶というのが、この数年間ほとんどない。 気管内挿管のような、生命の維持には欠かせない、その反面、それが行われる患者さん自身にも リスクが発生するような治療

[petronius7]

安全上の防衛ラインは、患者の容態ではなく、実質投入可能な工数に応じて動的に決めるという戦略。最小限の戦力で安全を担保できるが、患者からは単なるサボり医者に見えてしまう。でも私が病気なら入院したい。

[ayami2509]

　発想の転換。そういえば私も17時に上司と重症肺炎の挿管を決めた

[mojiura]

定量的に計測できない状況において、どのように判断すべきか。判断する人の心理状態によって判断に「ぶれ」が出るのは仕方ないこと。その「ぶれ」が問題発生につながらないような心理状態の時間帯を選ぶとよい。

[taro-r]

サービス業，また，保守メンテ…などにも通じる深さを感じた。

[solidstatesociety]

社会とともに生きる。患者にはならんようにしよう。

[napsucks]

言っていることは正しいがどうもなぁ。このようなジレンマをなくすためには医療行為の免許制をやめたほうがいいんじゃないかと思えてくる。ググってすむような知識で片付く病気に高度な専門知識を持った医者はいらん

[saz_go]

ものすごい興味深い。けど、最後までちゃんと読まないで反応する人が出そう。

[ID_kabu]

「いいお医者さん」のことを「いい警備員」のことと読み替えて頑張ってみた。

[p_shirokuma]

いや、実際問題、社会的文脈を無視して医学技術的な正しさだけを求めれば摩擦は絶えないでしょうね。それは明らかに「患者・家族の考える正しさ」とは別の何かでしょうから。そのギャップを小さくするのもお仕事。

[iww]

手技が手抜に見えてびっくりした

[REV]

確かに。そうかnそうかn

[medtoolz]

上司からは「これは出せないね」と言われた

[flowrelax]

同感。治療行為が社会的に決まるというのは実際の現場ではよくある。