エントリーの編集
エントリーの編集は全ユーザーに共通の機能です。
必ずガイドラインを一読の上ご利用ください。
記事へのコメント0件
- 注目コメント
- 新着コメント
このエントリーにコメントしてみましょう。
注目コメント算出アルゴリズムの一部にLINEヤフー株式会社の「建設的コメント順位付けモデルAPI」を使用しています
- バナー広告なし
- ミュート機能あり
- ダークモード搭載
関連記事
本からの贈り物 |『富士山頂』 新田 次郎
富士山頂に気象レーダーを設置するという計画は、当時国家的な大事業であった。 昭和三十八年、建設資材... 富士山頂に気象レーダーを設置するという計画は、当時国家的な大事業であった。 昭和三十八年、建設資材の運搬は当初、馬方組合と強力組合に依頼された。富士山での荷物の運搬は馬力と人力に頼っていた、そんな時代である。積雪や雲による視界の悪さからすると、年間の作業可能日数は四十日と推定され、二年の建設期間延べにしても八十日しか実働日数がとれない。しかも「日本の象徴」である富士山の頂上に、「世界一」のレーダーを設置するというのは、国内外から注目されており、失敗は許されない。 新田次郎は、気象庁に在籍中、この仕事に関わっていた。それで、この小説には自伝的な要素もあるのだが、この事業を幅広い視野で客観的に描き出しているところは、一般的な自伝とはかなり趣が違う。 新田次郎がモデルだと思われる葛木測器課長は、レーダー完成後、謙遜気味に「ただ見ていただけだった」と言う。測器課長の仕事は、この事業の方向付けをする