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動き出した時間
終末の空 どうして忘れていたのだろう。 かれは、崩壊した世界の中、走って自分の家に向かっていた。鉄... 終末の空 どうして忘れていたのだろう。 かれは、崩壊した世界の中、走って自分の家に向かっていた。鉄道は動いていない。事故や火災で幹線道路も寸断され、また、ときどき本当に存在する暴徒化したグループも、今となっては避けなければならない危険である。乗っていた自転車がパンクしてしまったあとは、現実問題として徒歩以外に移動手段はなかった。かれは、最後まで持っていた携帯電話を開いて、電池が完膚なきまでに切れていることに気づくと、道端に捨てた。もうこれで、失って困るようなものはなにも残っていない。もともとそうだったが、本当に身軽になった。ただ、それがいいことなのか、悪いことなのか、今のかれにはわからない。 とにかく、あと数時間で、すべてが終わる。かれは、生活していた街から、この「故郷」までの、長いようで短い道のりを少し思い返して、それから雲に覆われた空を見上げた。その空を割って、落ちてくる小惑星。200