OPENERS - フットボール星人の話 | ブリュー・フェロー

神戸の街に安藤忠雄あり。東京にそびゆるは丹下健三。ならば、イギリスのスタジアムには、アーチボルド・リーチあり。 彼らは建築物に姿を借りては守護神像となり、永遠の神話を生み出す者たちだ。 天にその腹をさらし、悠久の眠りをむさぼる、かの円形建造物、古代ローマのコロッセオの時代から、社交というものは一般大衆の余暇とはすっかり別物であった。 ところが、グラスゴーに溶鉱炉の影迫った、かの19世紀末、産業革命が腐植土を生んだのである。 かくして近代競技の発展には好ましい土壌は出来上がったわけであるが、アーチボルド・リーチが設計士として名をはせたのは、サッカー揺籃期。世に言うイギリス式スタジアムのコンセプトはこのスコットランド人クリエーターが創造したわけである。 アーチことアーチボルド・リーチは1825年、グラスゴー生まれ。1983年に出版された『Football Grounds of Engl

[Ryu-Higa]

いつかそのスタジアムを感じたい。