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ベトナム戦争体験者の証言(上)
テト攻勢でのフエ市での米海兵隊(Wikipediaより) 今年は、太平洋戦争(大東亜戦争)終結70周年である... テト攻勢でのフエ市での米海兵隊(Wikipediaより) 今年は、太平洋戦争(大東亜戦争)終結70周年であると同時に、ベトナム戦争(第2次インドシナ戦争)終結40周年でもある。サイゴン陥落(1975年4月30日)と言う極めてドラマティックな形で終わったあの悲劇的な戦争については、立場や年齢によって各人それぞれの思いがあろうが、筆者にとっても特別な思いがある。 私事ながら、当時駆け出しの外交官であった筆者は、ベトナム戦争最盛期の1966から68年までの2年半、旧ベトナム共和国(南越)の首都であったサイゴン(現ホーチミン市)の日本大使館に政務書記官として勤務していた経験を持つ。その間、文字通り死と隣り合わせのような危険にいくたびも遭遇した。とくに忘れられないのは、1968年1月末の歴史的な「テト攻勢」(旧正月の休戦期間中に突発した共産軍側の一斉蜂起)の際の体験である。 テト攻勢中のフエで死線を
2015/06/09 リンク