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3.言いたいことのない詩人 — ウォレス・スティーヴンズの後期作品
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3.言いたいことのない詩人 — ウォレス・スティーヴンズの後期作品
阿部 公彦 東京大学 「書く人」には何か言いたいことがある——私たちはついそうした見方をとりがちだ。... 阿部 公彦 東京大学 「書く人」には何か言いたいことがある——私たちはついそうした見方をとりがちだ。おそらく詩の場合、〝内面の表出〟こそが詩作の中心的な動機となるというロマン派以来の考え方もあり、そういう見方がジャンルとしても強力に根づいてきた。しかし、実情はもっと複雑である。20世紀になると「自分には何も言いたいことがない」という意識と向き合うことでこそ詩を書く詩人が増えてきた。たとえばT. S. EliotのImpersonalityという概念は明らかにそうした時代の潮流をとらえたものだろう。 今回とりあげるのはWallace Stevensである。Stevensは日常生活の中でもたいへん無口で、奥さんとは何十年にもわたってほとんど会話がなかったらしい(単に夫婦仲が悪かったという説もあるが)。とくにStevensの後期の作品は、前期の作品で用いられたモチーフやイメージをゆるく繰り返すだ