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高橋和夫の国際政治ブログ
それなりだが、それほどではない イラン大統領の死は、大きな事件である。しかし、その影響は限定的であ... それなりだが、それほどではない イラン大統領の死は、大きな事件である。しかし、その影響は限定的である。というのは3つの理由からだ。第一にイランの権力構造の中では、大きな政策の最終的な決定権は最高指導者のアリ・ハメネイ師に属しているからだ。第二に特に外交や安全保障の分野では、最高指導者が大きな影響力を行使するからだ。軍、革命防衛隊、治安機関なでは、最高指導者に直属している。第三に、しかもライシ大統領は、1979年のイラン革命政権の成立後、もっとも低い支持率で当選した大統領だからだ。それでなくとも制度的に弱い立場にいるのに、民意の支持という正統性が欠如していれば、その発言力はさらに弱まる。 と見てくると、この大統領が舞台を去ったからといって新しいドラマが始まるとは、とても推測できない。短期的にはイランの内政と外交に大きな変化は予想しずらい。もちろんイランの大統領の死は、それなりの大事件ではある
2008/08/15 リンク