一つの多神教という日本的ファンタジー

『原理主義から世界の動きが見える』の中で、手島勲矢氏が、「一神教」と「多神教」についてハッとさせられることを書かれています。「一神教」「多神教」という構図をこれほど多用し社会現象に援用するのは特殊日本的であり、その背景には「一つの（日本的）多神教」という暗黙的な了解があるのではないか、という指摘です。 ちょっと長くなりますが引用しておきます。 (･･･)高度な抽象概念「一神教」「多神教」を、堂々と形而下の生々しい国際紛争と結びつけてしまう――こういう発想は、欧米の学者からは出てこない。彼らにとって、「一神教」「多神教」の区別は、あまりにも学術的な区別であって、それらを具象的な現象に援用するのは宜しくないのだ。しかし日本では、識者だけでなく一般人も、この区別を違和感なくすんなり受け入れている印象がある。 この理解のギャップから私が思うのは、日本人の論じる「一神教」「多神教」という区別は、欧米

[zeroset]

同意。余所の神々や宗教行事を躊躇なく取り込むから寛容だ、みたいな論もよく聞くが、結局自分とこの体系に組み入れてるわけで、一神教が支配地の神を天使や悪魔として取り込んだのと本質的に変わらないと思う

[hobbling]

元々は多神教だったかもしれないが、明治の国家神道化により村の鎮守と言った地域の神々が天皇家の氏神であるアマテラスの下に再編され、牛頭天王のような神は抹消された。

[mujin]

なるほど。そういえばギリシャ神話（ローマ神話）と日本神話の類似性はたびたび気づいているのに、ギリシャが征服した土地の神々を取り入れていることと日本神話を結びつけて考えたことはなかったな。

[myogab]

少しずれるけど「総論賛成・各論反対」を想起。日本人の言う「多神教」には、暗黙の総論賛成という一神教的空気の支配があって、一神教にとっての「その他の宗教」的物を「(総論を異にする)一神教」と呼んでいる感。

[contents99]

多神教優位論、日本＝多神教論には何の根拠もないんだけどなかなかきづけないものよね

[SasakiTakahiro]

意識化されないこと自体が、「日本的一つの多神教」にとっては重要な役割を果たしている。

[yyamaguchi]

「人間的営みが潰えてもなお残ると想定される「母なる自然」的イメージが、コンセンサスとして意識化されないコンセンサスとして、「一つの多神教」を支えているのではないか、」

[tappyon]

土着信仰と天皇の合わせ技的な何かだとは思うが

[u4k]

後で読む

[iottena]

「空気」の本質。

[z0rac]

なるほど。天皇制が代表的なチャンネルを与えていると云う点では「一つの多神教」も強ち間違いではない様な。土着宗教を吸収した点ではキリスト教も天皇制も変わらない。

[kei_mi]

ベースは天道思想、なのかな

[reachout]

同様に多神教の中国やらインドも「何か違う」と感じるわけですから、多分あっている気がするな

[maturi]

安田喜憲、松本健一

[Imamu]

「「日本的一神教的多神教」においては、それが「一つの多神教」であることが意識されていない」