なぜ、いま「信長」を考えるのか 『信長の正体』（本郷 和人） | 本郷 和人 | コラム・エッセイ

2023.07.13コラム・エッセイ なぜ、いま「信長」を考えるのか 本郷 和人 『信長の正体』（本郷 和人） 出典 : #文春文庫 ジャンル : #ノンフィクション 『信長の正体』（本郷 和人） 信長は革新的な人物か、普通の大名か 「歴史上の人間で好きな人物を三人挙げよ」というと、幕末の志士であった坂本龍馬とともにランクインする確率が非常に高いのが織田信長である。 このように信長人気が高まったのは、実はそれほど昔からではない。もともとはその残虐性によって、戦国武将の中でもさほど人気があるとは言えなかった。それが幕末から明治時代にかけて、信長は勤王家、つまり朝廷の復活に功あった人という位置づけで高く評価されるようになった。たとえば明治三年には信長を祭神とする建勲（たけいさお）神社が建てられ、同十三年に京都の船岡山に遷座して現在に至っている。さらに戦後になると一変して、信長は天皇制すら否定し

[takashi1982]

学生時代、退官間近の近世史の先生が「昔の偉い先生たちの研究を後の先生たちは細かく研究して色々言うんだけれど結局、最初の見立てから離れてないことが多いんだよね」と言いながらお茶してくれたのは良い思い出。

[yas-mal]

「卓越した信長の個性が時代を作ったと考えるのではなく、戦国時代に生きた人たちが欲していたことに信長が応えたからこそ、時代を転換することができたのだ」

[mixvox-j]

わかる→”何かを批判する際は「では、君はどう考えるのか」と問われたときに、きちんと答えられるように用意をしておけということだった。そうでなければ、批判のための批判になってしまうからだ。”

[stumprider]

あとで読む

[yogasa]

義昭政権が死に体だったとか傀儡だったとかが論じられていないので逆逆張りにしかみえないが、序章の抜粋では仕方が無いか

[agrisearch]

「英雄である信長でなくても誰かが社会的な要請を体現していたこと、なかでも信長は要請を体現する戦国大名として、もっとも効果的に振る舞うことができた人物だったことが浮き彫りになるだろう」

[tigercaffe]

人物叢書『織田信長』を読めば割とこれらの解答があったと思うよ。特に革新的な人物か？については実証的に書いてた。

[hobbling]

革新的とはいい難いが、結構な変わり者

[quabbin]

信長は普通の戦国大名論は、別に信長の行動を低く見てのことじゃないように見えているが…。あれはあれで、愛すべき人物として描かれているよ？

[yoko-hirom]

本能寺で死んだのも『社会的な要請』か。歴史上の出来事を社会的要請で説明するのは反証可能性を満たしていない。というより反証を『批判のための批判』と切り捨てるのがそもそも不当。

[khatsalano]

「定説をひっくり返すことそのものが目的になっているようなケースも見られ」本郷先生なかなか舌鋒が鋭いな。定説を批判してさえいればいちおう格好は付くんだよね。

[mazmot]

中学生に対しては、「なぜ都を中心とした国家よりも地方割拠の大名支配の方を人々が好み、そしてやがてそれがなぜ天下統一を求めるようになったのか」みたいな観点からこの時代を説明するようにしている。

[Kouboku]

秀吉の身分の低さがことさら言われるけど、守護代家臣織田家の家臣達ってそこまで身分高くないよな。やっぱり守護の武田家や今川家、もともと守護代だけど守護格を得ていた朝倉家とは異質の存在。

[gryphon]

おー、最近流行の「信長は言われてるより中世的で、革新性はそれほどないよ」という論に対し、本郷和人は「んなことあるかい、信長はやっぱり画期的存在。あとで書く」と言ってたんだ。ここが本郷最後の主戦場！？