正岡子規が古今和歌集を批判した理由は何ですか？どのような意図があったのでしょうか？古今和歌集はそれほど低レベルのものなのでしょうか？ - ... - Yahoo!知恵袋

『古今和歌集』は、写実性や実感性に欠けており、西洋の詩歌に触れた正岡子規が、これを批判した意味はある程度理解できます。 しかし、その真意が、『古今和歌集』を随一の和歌集であると称美し、これにならうことを目指した桂園派の勢力を覆すことにあったことは一目瞭然でしょう。 『歌よみに与ふる書』全十回の連載のうちの第二回に当たる『ふたたび歌よみに与ふる書』は、「貫之は下手な歌よみにて、古今集はくだらぬ集に、これあり候」の書き出しで始まる最も著名な文章ですが、その最後は、桂園派を創始した香川景樹に対する批判で結ばれており、本音が露呈しています。 桂園派は、江戸時代の後期に、香川景樹が起こした和歌の地下流派で、景樹の生前に西日本の地下歌壇を席巻し、明治時代には、明治天皇の和歌掛を初め、歌壇の中核を独占していた一大流派でした。 この勢力に目をつけた正岡子規が、桂園派の崇拝する紀貫之をあげつらい、『古今和歌